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B2展望 B1へ昇格本命のクラブは?
川村卓也、LJピークらトップ選手も参戦

宇都宮の主力が加入の熊本

昨年B1最高勝率の宇都宮ブレックスで主力として活躍したLJ・ピーク。熊本ヴォルターズをB1昇格に導けるか
昨年B1最高勝率の宇都宮ブレックスで主力として活躍したLJ・ピーク。熊本ヴォルターズをB1昇格に導けるか【(C)B.LEAGUE】

 熊本ヴォルターズは外国籍選手にB1のトップクラスを迎え入れている。ジョーダン・ハミルトンはNBA通算151試合のキャリアを持つ30歳で、滋賀レイクスターズから加わった。昨季は1試合平均の得点数がB1全体2位の20.9ポイントで、アシストも6.0を記録。201センチ・103キロのSF/PFだが、PGのように自らボールを運んで試合を組み立て、内外からスコアするオールラウンダーだ。シュートレンジの広さは脅威で、良くも悪くも個人で解決できるタイプだ。


 LJ・ピークは宇都宮ブレックスの東地区制覇、ファイナル進出に活躍した選手。3Pシュートはもちろんだが多彩なスキルを持つSFで、196センチ・97キロの体格もB2ではアドバンテージだ。


 ベンジャミン・ローソンは日本で3シーズンを経験しているセンター。216センチ・118キロで、走力と跳躍力に強みを持つ。ポストプレーは不得意で3ポイントもないが、ピック&ロールからの合わせやオフェンスリバウンドから得点を量産できる。ブロックショットも強烈だ。


 ファイ・サンバはセネガルから留学生として来日し、今は帰化選手としてプレーしている34歳。セカンドユニットでの起用になるだろうが、PF/Cとして十分につなぎの役割を果たせる。


 熊本の象徴的存在だった小林慎太郎の引退は寂しいが、日本人選手は佐々木隆成 木田貴明、本村亮輔ら昨シーズンの主力が残留している。頼もしい復帰選手がPG古野拓巳だ。2014-15シーズンから熊本で5季プレーし、チームのエース格として得点・アシストとも傑出したスタッツを残していた。広島ドラゴンズで2季プレーし、昨季はB1も経験した。


 ドナルド・ベック新HCは日本で10年以上指導を続けているベテラン。過去2季は負け越している熊本だが、今季はジャンプアップの可能性が高い。

越谷、仙台も積極補強

アイザック・バッツのパワーはB1でも通用するレベルだ
アイザック・バッツのパワーはB1でも通用するレベルだ【(C)B.LEAGUE】

 補強のインパクトが強烈なのはFE名古屋、西宮、熊本の3チームだが越谷アルファーズ、仙台89ERSもチームとしてそこに伍するだろう。


 昨季の越谷は2シーズン目のB2ながら東地区3位と躍進し、プレーオフでも4強入りを果たした。強烈なパワーを持つアイザック・バッツ、208センチの長身ながら3ポイントに強みを持つクレイグ・ブラッキンズはB1レベルの人材。B2で猛威を奮った2人が、今季もチームに残る。加えて今季は帰化選手のソウシェリフが加入。バッツ、ブラッキンズがコートに立たない時間帯を埋められる人材だ。


 日本人はSG長谷川智也、PG畠山俊樹が目覚ましい活躍を見せた。彼らは今季が加入2年目で、チームのケミストリーも上がるはず。3x3の日本代表で活躍した落合知也も注目選手のひとりで、高さと運動能力を持ちつつ、オールラウンドなプレーを見せるSFだ。昇格にはB1ライセンスの取得が必要だが、プレーオフで“嵐”を起こす可能性があるチームだ。


 仙台も桶谷大HCのもとでソリッドなバスケが根付き、今季は藤田弘輝HCが指揮を引き継ぐ。個でなくチームで戦うカルチャーは、対戦相手からも称賛を得ていたほどだ。寒竹隼人、片岡大晴といった献身的なマインドを持つベテランがいるところも仙台の強みだ。


 成長を見せていたPG笹倉怜寿のアルバルク東京復帰は仙台から見れば痛手だ。ただ渡辺翔太は22歳で168センチの小兵ながら、特別指定選手としてインパクトのあるプレーを見せ、特にプレーオフでは大活躍を見せていた。強烈なドライブを持つ渡辺、成熟した司令塔・月野雅人というタイプの違うPGがいる編成は面白い。


 外国籍選手は3人が丸ごと入れ替わった。ジャスティン・バーレルは日本で通算8シーズンを経験しているビッグマン。インサイドの“職人”的なタイプで、名古屋時代の実績を見れば計算は立つ。デビン・オリバーはヨーロッパでキャリアを積んできたオールラウンド系PF。ジェロウム・メインセは主に南米のリーグでキャリアを積んできたハードワークを武器とするセンターだ。


 2022-23シーズンのB1に向けた昇格枠は「2」。昇格争いには下位カテゴリーだからこそ味わえる醍醐味(だいごみ)がある。とはいえ選手に多く投資したチームがすんなり成功するとは限らないのが勝負の世界――。今季のB2も終盤戦、プレーオフではさまざまな泣き笑いがあるに違いない。

大島和人
大島和人

1976年に神奈川県で出生し、育ちは埼玉。現在は東京都町田市に在住する。早稲田大在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れ、世界中のスポーツと接する機会を得た。卒業後は損害保険会社、調査会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。バスケットボールやサッカー、野球、ラグビー、バレーなどの現場にも小まめに足を運び、試合観戦数は毎年300試合を超える。日本を実はサッカーだけでなくバスケ強国であるスペイン、バレー王国・ブラジルのような球技大国にすることが一生の夢で、“球技ライター”を自称している。

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