若い才能から「国の英雄」のベテランまで ユーロで活躍が期待される注目選手10選
欧州24カ国がしのぎを削るユーロ。イングランド(写真)やベルギーの前評判は高い 【Getty Images】
今回のユーロ、注目選手は誰か? 売り出し中の若手選手から、30代の大ベテランまで選手の顔ぶれはさまざまだが、今回は独断と偏見で選ぶ10人の選手をポジションごとに紹介したい。
復活を期すイタリア代表の新守護神
イタリアの守護神ドンナルンマ。パワフルな飛び出しやセービングが持ち味 【写真:Maurizio Borsari/アフロ】
196センチの体格を生かしたパワフルな飛び出しやセービングが持ち味。足元の技術はそれほど高くないが、若手とは思えない堂々とした立ち居振る舞いでチームに強気のメンタリティーを注入する。15年に16歳の若さでセリエAデビューを果たし、今季ミランではリーグ史上最年少となる21歳361日で200試合出場を達成。今後も長きにわたって活躍が期待される選手だ。
一方、もう1人紹介したいGKは、こちらもユーロ初出場だが、年齢は31歳。チーム自体もユーロ初出場となるフィンランド代表GK、ルーカス・フラデツキーだ。体は細いが、192センチと手足の長さを生かしたセービングに加え、圧倒的な反応の早さでシュートをことごとく防ぐ。派手さはないが、安定感があり、ケビン・トラップがパリ・サンジェルマンへ移籍した後のフランクフルト、あるいは現在はベルント・レノがアーセナルへ移籍した後のレバークーゼンで守護神を務めるなど、確かな実力が評価されている。W杯を含む主要国際大会に初出場となる母国フィンランドを、前線のテーム・プッキらとともにけん引したいところだ。
21歳と若く今後のキャリアも期待されるDF
オランダのデ・リフト(写真左)。アヤックスではクラブ史上最年少でキャプテンに就任 【写真:ロイター/アフロ】
もう1人は、オランダ代表DFのマタイス・デ・リフトだ。アヤックス育ちのCBは技術、パワー、189センチの高さに加えて、スピードも比較的ある。ビルドアップの貢献度が高く、1対1も並外れて強い。アヤックスでは19歳でクラブ史上最年少のキャプテンに就任し、19年にユベントスへ移籍した。レオナルド・ボヌッチやジョルジオ・キエッリーニから学び、すでに主力としてプレー中だ。
まだ21歳と若く、今後のキャリアも期待される。本来ならばフィルジル・ファン・ダイクとCBでコンビを組むはずだったが、昨秋に膝十字靭帯(じんたい)断裂の大怪我を負ったファン・ダイクは、リハビリが間に合わず、今大会の欠場が決まった。残念だが、代わりにスタメンが予想されるデイリー・ブリントはアヤックスで共にプレーした経験があり、連係に不安はない。復活を志すオランダ、その中心となるデ・リフトは今大会注目のDFだ。