セ・リーグ各球団の週間MVPは? 巨人・大城、広島・菊池が打撃で存在感
最下位に沈む広島の中で、菊池の打撃面の奮闘が目立った 【写真は共同】
先週は広島、ヤクルトの下位2チームに勝ち越し、4勝2敗で3位・DeNAに2.5ゲーム差とした中日。ロースコアの接戦となった9月4、5日のヤクルト戦では、クローザーのR.マルティネスがセーブと勝ち星を記録した。
今季はここまで24試合に登板し、失点したのは2試合のみ。防御率0.75と抜群の安定感を誇るキューバ人右腕は、10セーブ目を挙げた4日の試合で、振り逃げを含む1イニング4奪三振を記録。プロ25人目、チームでは2人目となる珍記録だが、9回に1イニング4奪三振でのセーブは史上初となった。翌5日は同点の9回に登板し、無失点で今季2勝目。球団最速更新の160キロもマークした快速右腕は、守護神として絶対的な存在になりつつある。
阪神、中日に負け越しての2勝4敗で、広島との最下位争いが続くヤクルト。自身4連勝が全てチームの連敗ストップとなっている小川や、2日の阪神戦で延長戦での決勝打を放った山田哲など、チームの柱となる選手の活躍が目立つ中、地味だがコンスタントな活躍を見せたのがエスコバーだ。
MLBではゴールドグラブ賞と守備の名手として評価が高い反面、打撃では下位を打つことが多いが、先週は6試合すべてで安打を記録。計25打数10安打で打率4割をマークし、シーズンの打率も3割を超えた(.301)。1日の阪神戦では0対1の7回に貴重な同点打を放ち、6日の中日戦では追加点となる2点二塁打と、勝負強さを発揮している。
中日、DeNAを相手にした先週の6試合で46失点と投手陣が崩壊状態になり、1勝4敗1分で最下位に転落した広島。低迷するチームの打撃陣で、派手な活躍を見せたのが菊池涼だった。
チーム唯一の白星となった2日の中日戦では、初回に先頭打者本塁打を放ったピレラに続く2者連続本塁打を放ち、勝利に貢献。さらに圧巻だったのが、両チーム合わせて計33安打の乱打戦で12対12の引き分けとなった4日のDeNA戦。初回に二塁打を放つと、4回はタイムリー、7回には二塁打、8回にもヒットと大当たり。そして2点ビハインドで迎えた9回、2死二、三塁の場面でセンター前に落ちる同点の2点タイムリーを放ち、今季初の1試合5安打をマーク。3打点、2得点の活躍で引き分けに持ち込んだ。