セ・リーグ各球団の週間MVPは? サンズが7打点、小川はノーノー達成

ベースボール・タイムズ

中日・高橋(写真左)は先週の6試合で計23打数10安打の活躍を見せた 【写真は共同】

ヤクルト:小川泰弘

 文句なし。プロ野球史上82人目、通算93度目のノーヒットノーランを達成した小川がMVPだ。チームが5連敗中だった8月15日のDeNA戦に先発すると、「強気に真っすぐを投げ込んだ」と初回から力のあるストレートとカットボールを軸に快調なピッチングを続け、許した走者は四球と味方エラーのみ。「(意識したのは?)5回くらいに。そんな簡単には行かないというのはわかっていたので、集中力だけは持って、テンポよく、バッターに向かっていく姿勢だけを意識していました」と小川。最後は乙坂をフォークで空振り三振に仕留めてガッツポーズ。9回を135球、打者32人に対して3四球無安打10奪三振。チームは先週、2勝3敗と負け越したが、今季のハイライトが生まれた真夏の夜だった。

中日:高橋周平

 2カード連続勝ち越しでの4勝2敗と好調だった先週の中日。投手陣では柳、ロドリゲス、大野雄らが好投したが、野手陣で目立ったのが高橋のバットだった。8月10日の広島戦で2安打1打点をマークすると、翌11日は今季2号の先制2ランを含む3安打の活躍で勝利に貢献。続く巨人戦でも14日の第1戦で颯爽(さっそう)と2安打を放つと、16日の第3戦では第2打席から3打席連続で右方向へのヒットを重ね、今季4度目の猛打賞をマーク。1週間を通して打線を引っ張った。先週の6試合で計23打数10安打の打率.435、1本塁打、4打点。今季通算でも打率.319まで上げてきた男に、今後も期待だ。
広島:森下暢仁

 2勝3敗1分けに終わった先週の広島。最下位転落となったが、ドラフト1位ルーキーの森下は一仕事。8月14日の阪神戦に先発すると、抜群の制球力と緩急を生かした巧みなピッチングで相手打線を手玉に取り、4回まで無安打7奪三振。その後も快調なピッチングを続け、最終的に9回を2安打無四球12奪三振の快投でプロ初完封。打っても自身プロ初のタイムリーをマークする大車輪の活躍を見せた。この勝利が自身4勝目(2敗)、12球団の新人一番乗りで完封勝利。苦しい戦いが続くチームの中で、新人王の本命と言われていた男が、期待通りのピッチングで自らの実力を証明している。

2/2ページ

著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント