【#STAYHOMEのすすめ】管理栄養士・鈴木晴香さんが教える「おすすめ食事法」
【写真:アフロ】
ただ、活動できないときにエネルギーを摂り過ぎると、どうしても太ってしまいます。こういう状況下ではアスリートでもコンディションを崩してしまうこともありますし、一般の方なら肥満のリスクが高まるので、エネルギー消費量や摂取量をちゃんと調整することが大切です。
そのためには「脂質を減らすこと」が重要。例えば、揚げ物をちょっと控えるとか、炒め物もちょっと油を少なめにして調理するとかですね。
お肉の部位を意識して選ぶことも大事。豚肉でしたら脂身の多いバラ肉ではなく、もも肉とかを使う、鶏肉でしたら皮の付いたもも肉ではなくむね肉にするとか、皮を外して調理をするとか。そういった工夫でエネルギーの摂取量を抑えることができます。
調理法を工夫するのもポイントです。どうしてもトンカツが食べたい場合は、脂身だけを取るとか、衣を薄くするとか、少ない油で揚げ焼きみたいにするとか。同じ豚肉料理なら、トンカツではなくしゃぶしゃぶにするのもよいですね。鶏肉なら、蒸して調理するのもいいです。親子丼なら油を使わないのでおすすめです。牛肉も油を少なめにして焼くようにするとよいでしょう。
なかには、そもそも脂質をそんなに摂っていない方や、脂質を減らしてもどうしても体重が増えてしまう方もいらっしゃると思います。その場合は「炭水化物を減らしていくこと」を意識してみましょう。ただし、頭を動かすためには炭水化物がすごく必要なので、あくまでも脂質の次に減らすのがポイントです。
逆に減らしてほしくないのはたんぱく質。運動量の少ないときには、筋肉を落とさないためにすごく重要な栄養素なので、できるだけ減らさないようにしましょう。
【写真:アフロ】
免疫力を上げるために必要な栄養素を摂ることができ、かつ、簡単に調理できるのが「汁物」です。汁物は、いろいろな食材を入れることで、たくさんの栄養素を摂ることができます。味噌汁にお肉を入れて豚汁にしたり、野菜たっぷりの味噌汁にしたり、お鍋にして具だくさんにして食べるのも良いと思います。
免疫力を上げるのに大切な栄養素(ビタミンA・C・E)を含む緑黄色野菜を摂るのもポイントです。主にホウレンソウやコマツナ、ニンジン、ブロッコリーといったお野菜を積極的に汁物に入れるのがおすすめです。野菜をカットしたり洗ったりする手間を省くなら、冷凍の温野菜を活用するのもいいでしょう。
また、汁物は胃腸を動かすエネルギー源になると言われている「うまみ」も含まれています。胃腸を動かせるようになると、スムーズに消化吸収を促すこともできます。そういった意味でも汁物はおすすめですね。
鈴木さんからのメッセージ
私が日ごろサポートしているアスリートたちはプレッシャーの中で戦うことが多いですが、食事の場ではすごく楽しそうにリラックスしています。精神的にも大変な今こそ、家族での食事を楽しい場やリラックスできる場として活用していただきたいです。
(取材協力:Viibar/オルタスジャパン)