開幕から3戦連続中止の国内女子ツアー 新型コロナがゴルフ界に与える影響

嶋崎平人

ゴルフ界全体を見ても大きな影響が

新型コロナウイルスの感染拡大によって、ゴルフマインドの低下や自粛の雰囲気が出てきている 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

 ゴルフ界全体をみても、3月19日から3日間、横浜で開催される予定だった第54回ジャパンゴルフフェアの中止が開催1カ月前の2月21日に発表された。6万人を超える来場者が見込まれ、最新のゴルフ製品情報の発信をはじめ、試打やレッスンなど多彩に展開していく状況を想定した場合、感染リスクを排除できないためである。毎年楽しみにしているゴルフファンも多く、このイベントも春のゴルフシーズンの到来を感じさせるものであった。

 ゴルフ場はどうか。国内でゴルフ場134のコース運営をしているアコーディア・ゴルフの広報に話を聞いたが、感染予防および拡散防止のため、手洗い、うがい、消毒、従業員の体調管理の徹底を実施して、通常通り営業しているそうだ。また、142コースを運営しているPGMの広報にも聞いたが、手洗い、うがい、咳エチケット、消毒の励行を呼びかけて営業しているとのこと。それに加え、リスク軽減のために18ホールスループレー推奨やバイキング形式の朝食、昼食の中止など安全対策を強化していると話してくれた。

 ただ、新型コロナウイルスの感染拡大によって、ゴルフマインドの低下や自粛の雰囲気が出てきていることも事実で、筆者の周辺では大きなゴルフコンペが中止になり、少ない2組3組のゴルフコンペでも中止になっている。

 しかし、ゴルフは、専門家委員会により集団感染が確認された場に共通する感染リスクの高い、「1.換気の悪い密閉空間であった」、「2.多くの人が密集していた」、「3.近距離(互いに手を伸ばしたら届く距離)での会話や発声が行われた」という3条件が同時に重なった場とは、正反対の条件である。屋外の広々とした空間でゴルフをすることはジュニア、シニアにとってもメンタル面やフィジカル面でもプラスなことは間違いない。

 有益で前向きな情報を発信し、世の中に明るい気分を醸成してくれるであろう女子ゴルフトーナメントの開催がぜひとも待たれる。

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著者プロフィール

1976年ブリヂストン入社。1993年からブリヂストンスポーツでクラブ・ボールの企画開発、広報・宣伝・プロ・トーナメント運営等を担当、退職後、ライターのほか多方面からゴルフ活性化活動を継続。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。

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