【試打レポート】SIM/SIM MAXの違いは? ベストスコア68のインスタグラマーがテーラーメイドの新作ドライバーを打ち比べ

スポーツナビDo

【写真:オレンジマン】

タイガー・ウッズや松山英樹ら世界のトッププロもすでに実戦に投入し、大きな注目を集めているテーラーメイドの2020年新作モデル「SIM」シリーズが、ついに2月7日に発売開始を迎えた。
今回スポーツナビでは、アマチュアゴルファーながらベストスコア68を誇り、インスタグラムで1万人以上のフォロワーに向けてゴルフの楽しさを伝えている「オレンジマン」さんに、新作ドライバー「SIM」と「SIM MAX」を打ち比べてもらった。

■「M」シリーズから「SIM」シリーズへ

まずはネーミングが変わることに大きな衝撃を受けました。昨年新たなテクノロジーを取り入れることで好評を博し、大勢のゴルファーが手にした「M5」「M6」の後継モデルということで、順当に「M7」「M8」になると予想していたからです。
新シリーズになり、いったいどんな変貌を遂げたのか、実際に体験してきました。

最初に目につくのは、カラーリング。「M5」「M6」では赤だったイメージカラーが青に変わっています。同社で以前発売されていた「SLDR」を思い出させるような配色です。

アドレスをしてみると、クラウン部分のカラーも変わりました。「M」シリーズではブラックカーボンの部分が、「SIM」シリーズではグレーのカーボンになっています。これは、現「Mグローレ」に近いイメージです。

左がSIM、右がSIM MAX 【写真:オレンジマン】

また、形状そのものも変わったように見えます。前作では全体的に丸みを感じるオーソドックスな形状でしたが、今作はトゥ側に膨らみをもたせた伝統的な洋ナシ型をしています。「SIM」「SIM MAX」と2種類のヘッドタイプがありますが、二つを並べてみても形状に大きな違いはないように感じました。

■ヘッドスピードが加速するテクノロジー

次にソールを見ると、真っ先に目につくのが、後方に突起した「イナーシャ・ジェネレーター」と呼ばれるウェイトです。しかもフェースに対し垂直に後方に伸びているのではなく、明らかにトゥ側に斜めに伸びています。この「斜め」が空力特性を高める大きな役割を果たすのです。つまりダウンスイングからインパクトにかけてヘッドが受ける空気抵抗を低減することで、ヘッドスピードを加速させてくれます。

SIMのソール 【写真:オレンジマン】

これが今回の大きな目玉となるテクノロジーです。また、このウェイトが装着されることで、アドレス時のヘッドの座りが格段に良くなりました。
さらに「SIM」には、おなじみのスライド式のウェイトも装着されています。

フェースには、昨年登場し大きな話題となった「スピード・インジェクション」テクノロジーが引き続き搭載されています。これは製造過程で避けられないヘッドの個体差をなくすべく、一度反発係数のルール上限を突破したヘッドを作り、フェース下部にある二つのポートからレジン素材を注入し、反発係数をルール適合の上限付近まで近づけたヘッドを作る技術で、まさにルールギリギリのヘッドだと言えます。

上がSIM、下がSIM MAX 【写真:オレンジマン】

さらに「M3」「M4」から搭載されている、打点のズレによる曲がり幅を抑え直進性を高める「ツイストフェース」もしっかりと継承されています。

■2種類のドライバーを打ち比べ

いよいよここからは試打の感想です。
まずは「SIM」から打ちましたが、打感は「M5」と同じように若干弾き感を残しながらも柔らかく感じます。打音は「M5」よりも若干高くなった印象。弾道は打ち出し角が低めの低スピン弾道でした。吹き上がることなく前に進むような弾道でキャリーが稼げました。

SIMの計測データ 【写真:オレンジマン】

両モデルともヘッド体積は460ccの大型ヘッドですが、先述の「イナーシャ・ジェネレーター」の効果なのか、インパクトゾーンでの振り抜きやすさを感じます。

球の捕まりは悪くなく、むしろ「M5」より捕まりがいいように思います。その辺りを考慮し、ソールのウェイトポジションを変更することでドローやフェードの打ち分けが可能なのも「SIM」の特徴だと思います。

試打シャフトは純正装着の「TENSEI SILVER TM50 (S)」でした。このシャフトがまた優秀で、ワッグルした感じからもしっかりしていることがすぐに分かります。打ってみても同じ印象で、それなりにヘッドスピードが速い人でも当たり負けせずに、ボールに力を伝えることができるシャフトです。シンプルでクセのない印象で、ヘッドとのマッチがとてもよく合っていると思いました。

続いて「SIM MAX」を試打。打感は「SIM」と同様の感想ですが、打音に関しては「SIM」よりもやや低く聞こえました。弾道は「SIM」に比べるとスピン量が多く、自分から球を上げにいかなくても自然と高弾道の球が打てました。それでもスピン量は特別に多いわけではなく、一般的には少ない部類だと思います。

SIM MAXの計測データ 【写真:オレンジマン】

球の捕まりに関しては、意外にも捕まりやすい感じではなく、ある程度捕まえにいける人に向いていると思いました。
その点をカバーするように、純正装着のシャフトは「TENSEI BLUE TM50(S)」で、中調子の表記にはなっていますが、実際に打ってみると、やや先が走るように感じます。ヘッドスピードが45m/s以下の人には強い味方になると思います。逆にヘッドスピードが速い人は、少し物足りなく感じるかもしれません。

以上、2種類のモデルの試打をしましたが、「SIM」はヘッドスピードが速く、低スピンヘッドを好む人向けで、「SIM MAX」は自然と高弾道が打て、許容性の高さを求める人向けに感じました。いずれも前作の良いところを抽出し、新たなテクノロジーを加えて進化した完成度の高いドライバーだと思います。
ぜひ実際に手に取って体感してみてください!

(文・写真:オレンジマン)

■「オレンジマン」プロフィール
ゴルフ歴16年のアマチュアゴルファー。ベストスコアは68。現在インスタグラム(@orangeman0114)でゴルフ動画をメインに配信中。学生時代にゴルフ部でもなく、コーチングやレッスンも受けたことのない、完全我流ゴルファー。ゴルフ人口増加のため、ゴルフの様々な楽しみ方を老若男女問わず伝えることが目標。

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは執筆者の判断に基づいています。撮影した場所およびデータについては許諾を得て制作しています。
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著者プロフィール

習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

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