連載:上原浩治、日の丸への想い

国際舞台で輝ける選手の条件とは!? 上原浩治が期待する侍ジャパンVol.1

スポーツナビ

日の丸のユニホームを着る後輩たちへ、自らが体感したからこそのアドバイスを送ってくれた 【赤坂直人/スポーツナビ】

 前回2015年の第1回プレミア12で、日本はグループリーグを5戦全勝で首位通過したが、決勝トーナメントでは準決勝で宿敵・韓国の前に3対4の1点差で敗れた。そして五輪は2008年の北京大会以来の開催となり、地元の大声援の中で悲願の金メダルを目指すことになる。必要なのは技術、体力、そして精神力。現役時代、日本代表として臨んだ国際舞台で「無敵」を誇った上原浩治さんは、それに加えてコンディション調整と日の丸の責任感、さらに気持ちの切り替えも大事だと指摘する。世界を相手に戦うための心構え、世界舞台で“輝く”ための条件とは——

オンとオフの切り替えが集中力を高める

――これからプレミア12が、来年は東京五輪もあります。「この選手に侍ジャパンのユニホームを着て欲しいな」という選手はいますか?

 選ぶ方も難しいんで、右肩上がりになってきた選手を選ぶのが一番いい。だから今回の大会(プレミア12)も11月ですから、8月、9月にいい成績を残したメンバーを選んだ方が、11月もいい感じで行けると思う。だからスタートダッシュじゃないですけど、春先の成績が夏の五輪の方につながっていくと思う。だから春先に頑張って欲しいな、と。誰が、というよりも、「日の丸を着たい」とか「選んで欲しい」と思っている選手は間違いなくいると思うんで、そういう選手は春先からダッシュをかけるような感じで頑張って欲しいなと思います。

――国際舞台に強い選手というのはいるんですか?

 短期決戦に強いということですよね。日本シリーズならシリーズ男と言われる人ですよね。間違いなく出てくると思いますけど。僕の時(第1回WBC)は(福留)孝介とかが打って欲しい時に打っていましたから。

――短期決戦にうまく集中力を高めていけるような選手?

 そういう選手が一番輝けますからね。24時間プレッシャーを感じてやるのは疲れますからね。どっかで抜くことも、もちろん必要ですからね。オンとオフの切り替えですよね。それができる選手が間違いなく成功すると思います。

稲葉監督とは公式戦で数多く対決し、日本代表でもチームメートとして戦った上原さん 【写真:ロイター/アフロ】

――稲葉(篤紀)監督や建山(義紀)コーチといった同世代の方々指導者になられました。彼らに対する思い入れは?

 稲葉さんはヤクルト時代に対戦していますし、建山は高校(東海大仰星高)の同級生でずっと一緒にやっていましたし、井端(弘和)も敵として右打ちのライト前に何本打たれたんだろうっていうぐらい打たれましたから。いやらしいコーチがいっぱいついていますよね(笑)。そのいやらしさが、選手に伝わって、いい試合になればと思いますね。

(インタビュアー:生島淳)
上原氏のインタビュー第3回Vol.2はスポーツナビアプリ限定でご覧いただけます。

「上原浩治が期待する侍ジャパン」Vol.2は日の丸のユニホームを着る後輩たちへメッセージを送ってもらいました。
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