データで振り返るディープインパクト 数字にも表れる特徴的な強さの軌跡
ディープインパクトの三冠レースでの勝ちタイムならびに上がり3ハロン
表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
圧巻は日本ダービーと菊花賞。日本ダービーの上がりは2位に1秒差、菊花賞では0秒9差とどちらも大差をつけている。上がり3ハロンだけでも同世代の馬たちを凌駕していたことがわかる。ただし、ディープインパクトは上がり600mだけでなく、その前から脚を使っており、レース後半に速い脚を持続できたところに最大の特長があった。なお、ディープインパクトは国内の13戦すべてで上がり最速をマークしていた。
ディープインパクトとシンボリルドルフの三冠での単勝オッズ
表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
シンボリルドルフは国内15戦中、弥生賞が2番人気(1番人気ビゼンニシキ)、84年ジャパンカップが4番人気(1番人気ミスターシービー)で、他はすべて1番人気に支持されていた。いっぽうディープインパクトは国内13戦すべてで1番人気に支持された。これはナリタブライアンやオルフェーヴルといった他の三冠馬も記録していない偉業だ。
シンボリルドルフとディープインパクトは無敗での三冠達成以外にも共通点があり、まずはすべてのレースで同じ騎手が乗り続けていたことが挙げられる。シンボリルドルフには岡部幸雄騎手、ディープインパクトには武豊騎手という無二のパートナーがいた。また、三冠達成直後に古馬との初対戦となるG1で敗れている点(シンボリルドルフはジャパンカップ3着、ディープインパクトは有馬記念2着)も同じ。国内最後のレースとなる有馬記念を完勝している点も共通している。