前走函館から札幌同条件への転戦データ集 馬券になる馬はこんなタイプ

JRA-VANデータラボ

前走着順別成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は前走着順別成績。上から順に見ていくと、前走1着は水準以上の回収率を記録。原則として昇級戦になる前走1着だが、このローテでは即通用することも多い。一方、前走2着は回収率がもうひと息で、やや過剰人気の気配がある。むしろ、前走3着もさほど変わらない好走率を記録しており、回収率でも有利なこちらのほうが狙い目かもしれない。そして、見逃せないのが前走6〜9着の回収率の高さだ。前項で5〜7番人気や10番人気以下の回収率が高いことを述べたが、まさにこの前走6〜9着の馬たちが原動力となっている。前走函館の同条件で掲示板を外していたからといって、軽視しないように注意したい。

前走騎手別成績

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表5は、前走から騎手が「継続騎乗」か「乗り替わり」かで成績を比較したもの。一般的には、前走と同じジョッキーがまたがる継続騎乗のほうが結果を出しやすいとされるが、この条件においては明確な差は見られず、わずかながら乗り替わりのほうが勝率は高いぐらい。前走函館の同距離という似た条件だけに、前走でも騎乗した経験が有利に働くのかと思いきや、データを見る限りではそれほどのアドバンテージにはなっていない。

出走間隔別成績

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表6は出走間隔別成績。明らかに成績がいいのは連闘で、函館最終週→札幌開幕週のローテで同条件を使ってきた馬がいたら積極的に狙ってみたい。また、複勝率ベースで見ると連闘に限らず、出走間隔が短いほうが好走率は高い傾向にある。ただし、回収率が高いのは中3週から中6週。穴を狙うのであれば、函館戦からすこし間隔をとって札幌に転戦してきた馬が狙い目となるようだ。

前走4角通過順別成績

表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表7は前走4角通過順別成績。意外にも前走4角1番手だった馬の成績がそれほどでもなく、特に回収率は低調な水準にとどまっている。函館同様、札幌も直線が短いだけに、前走で逃げていた馬は有利に思えるが、それゆえにかなり人気を集める部分があるようだ。好走率でいえば前走4角2番手や3番手だった馬のほうが高く、特にダートで前走4角2番手だった馬の成績は非常にいい。また、前走7〜9番手や前走10番手以降は好走率が下がるものの、回収率は高く、差し馬の激走に警戒しておきたい。

文:出川塁(でがわ るい)
1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

2/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント