サッカースパイクの進化とフットサルシューズの選び方 スパイクマイスター Koheiが指南 後悔しないスパイク選び

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【画像提供:kohei】

「カッコいい!」と思ってサッカースパイクを買ったものの、「いまいち合わない…」と思っている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、500足以上のサッカースパイクを所有し、これまでに自身のブログを通じて、1,000足以上ものスパイクを紹介してきたKoheiさんがアドバイス!

 最終回(全4回連載)では、フットサルシューズの選び方にも触れながら、今後のサッカースパイクの進化についておうかがいしました。

Koheiさん流のスパイクの選び方とは?

【画像提供:kohei】

――koheiさんご自身はどのスパイクを履いていますか?

 僕は社会人サッカーでプレーをしていまして、3足をメインで使っています。少し前のモデルになりますが、アディダスの「F50 アディゼロ4」、ナイキの「マジスタオーパスFG」、ミズノの「モレリア2」です。僕のポジションはFW、背が高くポストプレーが得意で、シュートチャンスがあればどんどん狙っていくタイプです。僕はあまり足が速くないので、プレースタイルに合わせてというよりも、本当に僕の足に合っていて、軽くて、履きやすいスパイクを選んでいます。この3足は、僕の足にとっては何も問題がないスパイクです。履いていて違和感や痛みが出てくるスパイクは、そのスパイクが自分の足に合っていない証拠とも言えます。そうした痛みや違和感などなく快適に履けて、なおかつ、フィット感や蹴り心地も自分の足に合っていて、キックのミートポイントやボールタッチ性なども自分の好みに合っている3足を私は気に入って着用しています。そういう風に自分にピッタリ合うスパイクというのは世の中になにかしらあります。それはじっとしているだけではなかなか見つからないでしょう。まずは自分の足型を把握し、サッカーショップに足を運んでいろいろ試着してみたり、店員さんと話したりする中で自分の足に合いそうなスパイクの傾向が見えてくるときが出てきます。

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――その3足を実際にどうやって選んでいきましたか?

 サッカーショップに行って、試着して、チェックしてという流れは、みなさんと同じだと思います。そのスパイクが持っている機能性や作り、横幅や甲の高さ、かかとの形状が自分の足にフィットするかということが大事。僕も店員さんといろいろと話しながら選んでいますね。

――サッカースパイクはジャストサイズか緩めどちらがいい?

 僕は隙間が0.5センチ未満がいいと思っているんです。隙間がありすぎるとキックの時に地面を蹴ってしまう原因になってしまいます。隙間がなさすぎると、指が圧迫されて痛みが出ることもあります。ですので、0.5センチ未満の隙間で履くのがいいのかなと思います。

――買い替えのタイミングは?

 つま先が破れる、ソールがはがれるなどといった故障は当然ですが、スタッドが削れてきて滑ってどうしようもないときも買い替えた方がいいです。スタッドの削れ具合は使用頻度、プレー環境、使用者の体重や、練習メニューなどによって変動してくるので一概には言えませんが。土のグラウンドだけで練習している人はスタッドの減りも早くなりますね。逆に、人工芝だけで練習している人は、スタッドは減らないけど、先端が丸みを帯びてきてスタッドの先端のエッジがちびてきて引っ掛かりがなくなってきます。スタッド自体はまだ残っていても、なんかグリップが効かないなと感じたときは買い替え検討時期ですね。

――プロの選手はどれくらいのスパンで履き替えているのでしょうか?

 3大ブランド(ナイキ、アディダス、プーマ)の場合は2カ月ほどでスパイクの新色が出て、1年ごとのペースでモデルがバージョンアップする傾向があるので、新色や新モデルが出るたびに履き替えている選手がほとんどです。一方で、レアケースでいうと家長昭博選手(川崎フロンターレ)の場合はミズノの「モレリア2」を何十足も持っていて、試合前のロッカールームに7足くらい持って行って、その日の試合で履くスパイクを選んだりする選手もいます。プロ選手でもいろいろですね。1年間同じスパイクを1足履き続けるような選手もいます。

昨季JリーグMVPの家長はスパイクに関して独自のこだわりを持つ 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

スパイクマイスターがおすすめするフットサルシューズ

――フットサルシューズの選び方は?

 フットサルは人工芝か体育館によって2種類のタイプがあるのはみなさんご存知かと思いますが、サッカーと違うのは足裏ですね。フットサルでは、足裏でボールを止めたり、転がすプレーが多い。あとはトゥーキック。また、サッカースパイクと異なる点は、クッションですね。特にインドアでやるときは重要です。フットサルシューズでは、ソールとアッパーの間にミッドソールといわれる素材が入っています。このミッドソールが厚いとクッション性が高くなりますが、その代わりに足裏の感覚がちょっと鈍くなってきます。ミッドソールを減らすと足裏の感覚は抜群によくなりますが、クッションが少し低くなります。そこは選手の好みによって選び分ける感じです。あとは足裏感もクッション性もどちらも兼ね備えたバランス型のシューズを選ぶのもありですね。少しの感覚の違いがプレーを左右するシビアな世界。選手によってはとことん足裏の感覚を追求したシューズを履く場合もありますし、逆にクッション重視のシューズを愛用する人や、頑丈なアッパーとソールを採用した安定感重視のシューズを選ぶ人もいます。自分が重視するポイントや自分がフットサルシューズに求める機能・特長などを加味して選んでみてください。

――フットサルでいま一番評価が高いシューズは?

 Fリーガーの間でいま一番履かれているのはアスレタのシューズです。2016年あたりにフットサルのシューズを発売して、そこから徐々に支持が高まってきました。安定感があり、アッパーも丈夫でへたりにくく、硬すぎないアッパーでフィット感も良いです。さらにクッション性と足裏感はバランスよく両立されています。Fリーガーからの支持が高まったのも納得できるフットサルシューズになっています。

【画像提供:kohei】

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――サッカースパイクの進化は目を見張るものがありますが、令和の時代、これからどのように進化していくのでしょうか?

 正直なところ私にも予想がつきません(笑)。2014年に初めてニット素材を使用したスパイクが登場して、そこから約4〜5年ほどでさまざまなメーカーがニット採用スパイクを出してくるほどまでに定着してきました。ランニングシューズでもいまではニットを使用したアッパーが定着していますが、10年前くらいはニットのサッカースパイクが出るなんて思ってもいませんでした。そういった予想だにしない進化やテクノロジーの進歩が今後もサッカースパイク界では巻き起こってくる気がしています。実際、2018年にはニット素材と天然皮革が融合するというテクノロジーも導入されて、ただ単にニット素材を使用するだけでなく、ニットにプラスアルファでどうのこうのというステージにきているので、今後はニットという枠に収まらず、さらなる先進素材や新テクノロジーの導入、さらには新設計や新構造などもどんどん組み込まれていくでしょう。

 その一方で、従来通りカンガルーレザー(天然皮革)を採用してフィッティングを突き詰めたスパイクもこの先進化していくと思います。やはりいつの時代もカンガルーレザーを採用したスパイクのニーズはあり、それはニット素材や先進的な人工皮革が取り入れられている現代においても、いまだにカンガルーレザーのスパイクを愛してやまないプレーヤーは多くいます。そういったプレーヤーに向けてカンガルーレザーを採用しながらさらに軽量化したり、耐久性を高めたり、レザーの伸び止めや伸びをコントロールするような機能性が導入されたりなど、従来のベーシックなサッカースパイクもこの先フィッティングを突き詰めながら、そこにさまざまなテクノロジーやイノベーションを取り入れて進化していくでしょう。この2つの軸が今後のサッカースパイク界のポイントになると思います。

Kohei プロフィール

小学1年生でサッカーをはじめ、大学まで部活でプレー。現在は仕事をしながら社会人サッカークラブでFWとしてプレーしている。2009年8月にKohei's BLOGを開設し、サッカースパイクの最新情報から実際に履いてみてのレビュー、フットサルシューズ情報まで、あらゆる記事を発信。いまでは、月間アクセス数180万PVを誇る。これまでに約500足を所有し、1,000足以上ものサッカースパイクを履いてきた日本初のスパイクマイスター。

【Kohei's BLOG サッカースパイク情報ブログ】
http://blog.livedoor.jp/koheisblog/

【Kohei's BLOG 公式ツイッター】
@koheisblog
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著者プロフィール

習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

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