1位降着ケンタッキーダービーに賛否両論 米国採用の基準見直しへ議論発展か
1位入線馬の降着は史上初、カントリーハウスが繰り上げ優勝
2位入線したカントリーハウス(左)が繰り上がり優勝、1位入線馬の降着は同レース史上初の出来事だった 【Photo by Getty Images】
約20分にわたる審議はマキシマムセキュリティの降着(被害馬ロングレンジトディの次の17着)とカントリーハウスの繰り上がり優勝が決まった。不良馬場でマキシマムセキュリティが計時したタイムは2分03秒93。3着以下もそれぞれ繰り上がって2着にコードオブオナー、3着にタシトゥス、4着インプロバブルで確定。W.モット調教師とプラ騎手はともにケンタッキーダービー初優勝となった。長旅を経て参戦したマスターフェンサーは直線に向いても最後方のままという苦しい競馬だったが、馬群を縫うように最内に潜り込んで残り200mでラチ沿いに伸びて「最後は非常に良い脚を使ってくれました」とJ.ルパルー騎手はコメント。5着したゲームウィナーにアタマ差の6着はラニの9着を上回る日本調教馬の最高着順となった。
ケンタッキーダービーの1位入線馬が降着となるのは史上初(1968年のダンサーズイメージはレース後に禁止薬物が検出されて失格)の出来事。3連単の配当(1629万8210円)はJRAが海外馬券発売を始めてからの最高配当となった。
判断の源となったのは米国が採用するカテゴリー2の降着基準
マスターフェンサーにも二冠目奪取の可能性
日本産馬として初めて挑戦したマスターフェンサー(右から3頭目)は日本調教馬最高着順の6着と健闘 【Photo by Getty Images】
(サラブレッドインフォメーションシステム 奥野 庸介)