高松宮記念はダノン、モズに不安データ 推奨馬は“リピーター”ナックビーナス
阪急杯組の前走人気別成績(過去7年)
表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
なお、前走5番人気以下だった馬はすべて4着以下と不振傾向にある。
オーシャンS組の前走着順別成績(過去7年)
表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
高松宮記念で6番人気以下で好走した馬の前走成績(過去7年)
表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
また、ハクサンムーンが13年に3着、15年に2着となっているほか、ロードカナロア(12年3着・13年1着)、レッツゴードンキ(一昨年・昨年とも2着)、ミッキーアイル(15年3着・16年2着)と計4頭が複数年にわたって好走している。近年の傾向としては、過去の好走馬が再度好走しやすいリピーター傾向があるレースといえそうだ。
結論
表8 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
1番人気に推されそうなのが京阪杯、シルクロードSと重賞連勝中のダノンスマッシュ。父は13年に高松宮記念を優勝しているロードカナロアで父子制覇がかかるが、過去の戦績を見ると左回りでは新馬戦2着、ファルコンSとNHKマイルCがともに7着と勝利していない。前走シルクロードS1着なので近年のデータからは3着以内に入る公算は高いが、不安があるとすれば左回りでの走りだろう。
前走オーシャンSを好時計で逃げ切ったモズスーパーフレアも上位人気は確実だろう。ただし、近年の高松宮記念で逃げ馬が不振であること、オーシャンS勝ち馬がいずれも4着以下に敗れていることもマイナス材料だ。昨秋から中山芝1200mで3勝をあげており、同コースへの適性が非常に高い半面、中京では過去2戦して8着、5着と勝てていないのも今回に向けては不安な点として挙げられる。
これら上位人気候補の2頭を昨春のファルコンSで破っているのがミスターメロディ。それも初めての芝のレースで、2着に0秒2差をつける快勝だった。前走阪急杯は7着に敗れたものの、そこで1番人気だったのは近年の傾向からプラス材料。勝利実績がある中京コースに替わって、一変を期待したい。
また、前走オーシャンS2着のナックビーナスもデータから推奨したい。昨夏のキーンランドCでは2着ダノンスマッシュに2馬身半差をつける快勝。前走オーシャンS2着も好相性だ。昨年の3着馬で、リピーター傾向のあるレースだという点を考えると、今年も再び好走する可能性は十分にあるだろう。
リピーター傾向という点からは、一昨年、昨年と2年続けて2着のレッツゴードンキもいるが、ほとんど好走例がない7歳というのが引っかかる。
文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。