穴馬にも要注意! ファルコンSの狙い方 新中京1400データ分析から導く馬券攻略

JRA-VANデータラボ

前走クラス、主なレース別成績

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表5は前走クラスと、主なレース別の成績である。16年8着のショウナンライズ(朝日杯FS14着→クロッカスS取消)は、オープン特別・クロッカスS組に分類している。
 複勝率が高いのは前走G1、G3組で、JRA重賞組の合計では【3.5.4.24】複勝率33.3%、複勝回収率119%になる。ほかに、好走確率は低めながらも、500万条件組も好走馬6頭を輩出している。

前走重賞からの好走馬

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表6は、地方競馬も含めた前走重賞組の好走馬13頭である。このうち、前走で掲示板を確保していたのは4頭だけ、JRA重賞で5着以内だったのは3頭にとどまる。前走でJRA重賞に出走していた全馬について、前走着順別の成績を調べると、前走1〜5着馬は【1.2.0.11】複勝率21.4%に対し、前走6着以下だった馬は【2.3.4.13】同40.9%。JRA重賞組なら前走着順は気にならず、むしろ掲示板を外していた馬のほうが複勝率は高い。ただ、前走では凡走していても、それ以前に重賞で5着以内かオープン特別で連対した実績は必要で、できれば重賞3着以内の実績を持っているのが理想だ。

前走オープン特別からの好走馬

表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 続いて表7は、前走オープン特別からの好走馬2頭で、2頭とも同距離・1400mのクロッカスS出走馬だった。この2頭の共通点は、芝1400mで2勝以上かつ3連対以上をマークしていたことだ。前走クロッカスS出走馬(同レース取消のショウナンライズは除く)のうち、本競走で5番人気以内に推された馬は過去7年で5頭いたが、13年1番人気7着のティーハーフが芝1400m【0.1.1.0】など、馬券圏外に敗れた4頭はこの条件をクリアできていなかった。

前走500万条件出走馬の成績

表8 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 最後に前走500万条件組について。この組の好走馬6頭中5頭は、前走で同距離・1400mの平場戦に出走していた(昨年の優勝馬・ミスターメロディはダートの1400m戦)。この「同距離・平場戦」組にかぎれば複勝率38.5%、複勝回収率136%と、JRA重賞組(表5本文)を上回る成績になる。一方、特別戦からの好走馬は14年3着のアルマエルナト1頭のみで、15年には前走で同コース・同距離のなずな賞を勝ってきたフミノムーンが、1番人気で4着に敗退している。

 以上、中京新コースで施行されたファルコンSの傾向をまとめてきた。最後に挙げた、前走500万条件なら特別戦より同距離の平場戦組が優位、という点は特に注意が必要だろう。重賞組なら、直近の成績よりも、前々走以前の実績に注目したい。また、表2で触れたように、穴馬が1頭絡むように買い目を組み立てたい一戦だ。

文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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