豪華メンバー集結の金鯱賞を分析 データ最上位はGI馬押しのけギベオン
左回り実績(芝のみ)
表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
2〜4月成績
表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
結論
表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
ご覧の通り、今年はG1馬5頭を含む豪華なメンバーが出走を予定。そこで今回は厳しめに「4項目すべてで複勝率50.0%以上」を記録している馬をデータからの有力馬として紹介したい。
結果、もっとも隙のない実績を持つのは5頭いるG1馬ではなく、ギベオンとなった。急坂のみ複勝率75.0%で、残る3項目は複勝率100.0%。キャリアは6戦と少ないが、4項目とも最低2走以上しての数値ということは記しておきたい。
これに続くのが、左回り以外で複勝率100.0%のリスグラシューとダノンプレミアム。両馬とも左回りで重賞勝利を挙げているから、実質的にはほとんど気にしなくていいだろう。ただし、昨年のダービー以来の出走となるダノンプレミアムに関しては、それ以上に体調の見極めが大事になりそうだ。
サトノワルキューレとタニノフランケルも4項目すべてをクリアした。過去2年、4角1番手の馬が2着に入っていることを考慮すると、逃げての好走実績も多いタニノフランケルは脚質から侮れない1頭といえる。
ここまでに名前が挙がらなかったG1馬では、アルアインとペルシアンナイトは左回りの実績に乏しく、モズカッチャンは急坂をやや苦手としているのがネックとなった。また、4連勝中で注目のエアウィンザーは2〜4月の好走歴がない。とはいえ、この時期の出走自体が1回のみ、それも本格化前の3歳2月のことなので、現在は別という考え方もできなくはないだろう。
文:出川塁(でがわ るい)
1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。