藤田菜七子デビュー3年分をデータ分析 新制度でさらに活躍か、得意条件はコレ!

JRA-VANデータラボ

女性騎手2キロ減、馬券で狙っていく機会も増えそう

 昨年は27勝を挙げて関東リーディング18位に入り、今年はG1初騎乗も果たした藤田菜七子騎手。3月からは恒久的な女性騎手2キロ減(平場戦のみ)の制度も導入され、その初週に勝ち鞍をマークと、ますます活躍の場を広げていきそうだ。馬券で狙っていく機会も増えそうなだけに、今回は藤田騎手のデータから得意な条件を調べてみたい。集計期間は2016年3月5日〜2019年2月24日で、デビューからちょうど3年分となる。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

斤量の減量別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は斤量の減量別成績。3キロ減(▲:30勝まで)の頃より、2キロ減(△:31〜50勝)になって数字がよくなったものの、昨年12月に1キロ減(☆:51〜100勝)になってからは成績を落とした。このあたりは「1キロ減なら、ベテラン騎手や2〜3キロの減量騎手に」という厩舎関係者のシビアな判断も見え隠れする。しかし、今年3月からは女性騎手2キロ減の制度が導入されたのは前述した通り。今後、通算100勝までは都合3キロ減、以降も2キロ減で騎乗できるため、減量のある平場戦ではこれまで以上の活躍が見込めそうだ。また、平場戦の成績が向上すれば、減量特典のない特別戦にも波及する可能性は十分にあるだろう。

人気別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は人気別成績で、いちばん下に全体成績を付記した。その全体成績から見ておくと、回収率は単複ともに40%台と低め。これは特にデビュー当初、話題性の高さから過剰に人気を集める傾向があった影響も大きそうで、それは現在も無縁ではない。それでも1〜3番人気の複勝回収率はいずれも80%台と水準以上の数値を残しており、上位人気の信頼性は決して低くない。一方、10番人気以下では単勝回収率10%、複勝回収率29%にとどまり、あまり大きな穴をあけるタイプのジョッキーではないようだ。

競馬場別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は競馬場別成績。藤田騎手は関東所属なので、関東圏に属する4場での騎乗が多い。そのなかでは新潟、福島の好走率が高く、東京、中山ではやや苦戦。このあたり若手騎手らしく、まずはローカルで経験を積んでから、というところだろう。

コース別成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4はコース別成績で、上半分は着別度数順、下半分は単勝回収率順(20走以上)となっている。着別度数順の上位5コースはすべて福島と新潟で占めており、これは慣れている部分も大きそうだ。また、単勝回収率順では直線コースの新潟芝1000mの数値がずば抜けて高い。特別戦初勝利を挙げるなど藤田騎手がこのコースを得意としていることは知られているが、数字の裏付けもあるわけだ。また全体的な傾向として「芝よりダートのほうが多い」ことと「短距離戦が多い」こともチェックしておきたい。

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