プロ野球春季キャンプ「10大ニュース」 どうでもいいのと、そうじゃないのと

カネシゲタカシ
 プロ野球キャンプ期間のあらゆる出来事から心にカキーンと響いたものを10大ニュースとしてご紹介します。誰もが知るビッグニュースから、どうでもいい小ネタまで緩急織り交ぜて。なお隅々からネタを探すため、ツイッターのハッシュタグ「#あなたのキャンプ10大ニュース」でも情報を募ってみました。

慣れ親しんだ背番号18のユニホームを着る中日・松坂。笑顔のキャンプインだったが、思わぬ事故に巻き込まれてしまう 【写真は共同】

(1)ファンサービス中に負傷の中日・松坂大輔に、あのOBが斜め上の反応
 中日キャンプで発生した不幸な出来事。「徹底した再発防止策を」という結論しかありません。そういえば松坂の新人時代、西武球団はキャンプ地に殺到するファンを巻くために背格好が似ていた谷中真二に松坂のジャンパーを着せて野に放ちました。いわゆる影武者作戦ですが、いまなら軽やかに人権問題です。ちなみに今回の松坂負傷について、OB金村義明氏は「警備をしっかり」と提言しつつも「(ファンにもみくちゃにされるのは)うらやましい」と斜め上のコメント。

(2)福岡ソフトバンク・柳田悠岐、恵方は毎年変わることを知る
 ツイッターでタレコミをいただき「さすがにウソでしょ」と調べたら本当でした。差し入れの恵方巻きの贈呈式での話。「今年の恵方を向いてかぶりつく際、柳田は『エッ? 去年、向こう向かんかった?』とけげんそうな顔。年ごとに恵方があることを聞かされると『そうなん!』と目からうろこの表情だ。」(西日本スポーツ)。圧倒的パンサー尾形感。ギータさん、まじヤバイっす。エグイっす。

広島県出身で大のカープファンの柳田なら、こんなこともあり得る? 【イラスト:カネシゲタカシ】

(3)今年も糸井節がさく裂「イチゴ味のプロテインを飲むことです」
 パの天然キングが柳田なら、セは糸井嘉男。野球教室で小学生に体作りの秘訣(ひけつ)を聞かれ、「アイ・ライク・パン」「イチゴ味のプロテインを飲むことです」と回答。全体的に“何か”が欠如した発言ですが、糸井さんの成長も感じます。なんせ北海道日本ハム時代の優勝手記でインフルエンザに羅患したことを振り返り、「なんでもっとうがいせんかったんや!」と全部ひらがなで後悔していた人です。それと比べれば「アイ・ライク・パン」も「プロテイン」も英語。かつての糸井さんなら「いちごのあまいの」って言ってたはず。大いなる進歩。低学年から高学年へ。今年も糸井さんから目が離せません。

(4)矢野阪神、いろいろ懲りて地味すぎる船出
 さて、そんな糸井さん擁する阪神ですが、矢野新監督誕生でワーキャーかと思いきや、例年になくおとなしい印象。「選手より監督が目立つようではダメ!」と言いながら、自分は誰よりも目立っていた前監督から得た教訓でしょうか。さらにツイッターでは「去年のロサリオに懲りてマルテの評価に超慎重」などの声。深刻なロサリオ後遺症。そういえば「ノーモア・ロサリオ!」なんて見出しの記事がありました。戦争か。

(5)オリックスに「パンチ2世」誕生。その名も頓宮裕真
 まさか「イチロー2世」の前に「パンチ2世」が誕生するとは。ドラ2ルーキー・頓宮の髪形はパンチパーマ。亜細亜大の先輩でオリックスの先輩でもあるパンチ佐藤氏にあやかったそうです。キャンプ休日のピザ作り体験ではパンチパーマ風にコーンを大量にのせたピザを手作りし「パンチ効いてますね」とコメント。これで「下痢するまで食べたいです!」まで言えれば、完璧なパンチ2世です(かつてパンチ佐藤氏はお立ち台で「下痢するまで飲みたいです!」とコメント)。

1/2ページ

著者プロフィール

1975年生まれの漫画家・コラムニスト。大阪府出身。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にてデビュー。現在は『週刊アサヒ芸能』(徳間書店)等に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。元よしもと芸人。著書・共著は『みんなの あるあるプロ野球』(講談社)、『野球大喜利 ザ・グレート』(徳間書店)、『ベイスたん』(KADOKAWA)など。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント