広島4連覇を阻むのは巨人? ヤクルト?
セ各球団の識者が語る2019年予想
セ・リーグ3連覇中の広島に待ったをかける球団は現れるのか
セ・リーグ3連覇中の広島に待ったをかける球団は現れるのか【写真は共同】

 2019年のプロ野球は3月29日に開幕する。昨冬のストーブリーグは例年以上に動きが活発で、各球団ごとに大きな戦力の変化があった。スポーツナビでは新春企画として、12球団の識者にそれぞれの予想順位とライバルになりえるチームを独自の視点で予想してもらい、今季のプロ野球の行方を占う。第2回はセ・リーグ編。

広島:「3番・センター」の穴はチーム全体で埋める

■予想順位:優勝

■ライバル球団:巨人、ヤクルト


 攻撃力は今季もセ・リーグで一番だ。あるセ球団のコーチによると、「巨人がどれほど補強しても、打線のつながりは広島が一枚も二枚も上」という。広島首脳陣も「昨季終盤の巨人戦では、菊池涼介のヘッドスライディング、新井貴浩の内野ゴロ全力疾走で勝ち越し点をもぎ取った。ペナントレースの勝負どころで、泥臭く、粘り強く勝ち星を拾えるのがウチの最大の強み」と強調。チーム全体での攻撃力ではまだ頭一つ広島が抜けている、と見る。


 巨人にFA移籍した「3番・センター」丸佳浩の穴が懸念されるが、状態や相手投手などによって選手を使い分ければある程度はカバーできる。人的補償で獲得した長野久義は年齢的衰えが気になるものの、「4連覇、日本一達成のためにほしかった」と松田元オーナーの期待度は非常に高い。


 攻撃重視のオーダーを組む場合は、昨季5番が多かった松山竜平、バティスタ。若手を抜てきするなら、首脳陣が「センターの守備力は丸より上、俊足はチームで一番」と評価する野間峻祥だろう。野間の足を生かすために彼を1番に据え、1番の田中広輔を3番に回しても面白い。昨季、自己ベストの打率3割5厘、球団捕手として史上初の13本塁打をマークした会澤翼が使われる可能性もある。


 不安があるとしたら投手陣だろう。先発は昨季15勝の大瀬良大地、11勝のジョンソン以外に2ケタ勝利を挙げた投手がおらず、薮田和樹、岡田明丈の復活、九里亜蓮らの成長がカギ。広島から移籍2年目の石井琢朗打撃コーチ、河田外野守備走塁コーチを擁する東京ヤクルトに足元をすくわれないか、要注意である。(文:赤坂英一)

ヤクルト:2位からの躍進、答えはひとつ

トリプルスリー男・山田を中心に、ヤクルトは4年ぶりの優勝を狙う
トリプルスリー男・山田を中心に、ヤクルトは4年ぶりの優勝を狙う【写真は共同】

■予想順位:優勝

■ライバル:広島


「チームのスローガンが『躍進』ですからね」。そう言ったのは東京ヤクルトの看板スターである山田哲人だった。一昨年の最下位から、昨年は2位に浮上。そこからさらに「躍進」するとなれば、2019年の目標は優勝しかない。


 課題はハッキリしている。昨年はチーム打率がリーグ1位、得点も同2位だったのに対し、チーム防御率は同4位。特に先発陣は同ワーストの防御率4.32と苦しんだ。そこでこのオフは、先発陣の強化に向けて寺原隼人(前福岡ソフトバンク)、高梨裕稔(北海道日本ハムからトレード)、さらにアルバート・スアレス(前ダイヤモンドバックス傘下)といった新戦力を加えた。


 4年ぶりの優勝を狙う上で最大のライバルはリーグ3連覇中の広島だ。なにしろ昨年、ヤクルトがセ・リーグ球団で唯一負け越した相手で、6勝19敗という対戦成績を仮に5割近くに持ち込めていたなら、十分に優勝争いができていた計算になる。特に敵地・マツダスタジアムでは2勝9敗と一方的にやられただけに、この“鬼門”を克服することができれば「優勝」の2文字はグッと現実味を帯びてくるはずだ。(文:菊田康彦)

巨人:ポイントは丸本人よりも……

FAで丸を獲得した巨人。ただ、本当に鍵を握るのはその後ろを打つ選手かもしれない
FAで丸を獲得した巨人。ただ、本当に鍵を握るのはその後ろを打つ選手かもしれない【写真は共同】

■予想順位:優勝

■ライバル:広島、DeNA、ヤクルト


 FA加入の丸佳浩は同一リーグ内での移籍で、広島時代と変わらない数字を計算できるはず。むしろ1番に打率の高い坂本勇人がいる分、打点のチャンスは増えるだろう。そこでカギを握るのは丸本人より後ろを打つ打者。昨シーズンに3割、30本塁打、100打点をマークした岡本和真が、ブレーク2年目の今季も同様の活躍をできるかどうかがポイントだ。また、5番候補の新外国人ビヤヌエバが1年目からどれくらいの結果を残せるか。慣れない日本野球にシーズン当初は戸惑うかもしれないが、見切りの早い原辰徳監督がどこまで我慢して使い切れるかも見どころかもしれない。


 投手陣は一にもニにも中継ぎと抑えのリリーフ陣だ。ここ数年の巨人はこの部門が12球団でも手薄で、それが接戦での弱さにつながっていた。まずは新外国人のクックがクローザーで機能するか。“山口鉄也2世”の期待で中継ぎ専従になる吉川光夫もキーマンとなる。


 ライバル球団を見渡せば、一岡竜司、フランスアから中崎翔太という方程式を持つのが広島の最大の強み。横浜DeNAも先発の再整備が進めば、ラミレス監督の継投が生きるはず。昨年、中継ぎ陣の踏ん張りで躍進した東京ヤクルトも、再現なれば、強力打線もあり怖い存在だ。(文:鷲田康)

構成:スポーツナビ

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