1番人気3連勝中! 京都牝馬Sを分析 距離短縮から3年、千六と千四の違いは?

JRA-VANデータラボ

前走クラス、主な前走レース別成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 前走のクラス別成績を見ると、1600万条件組が勝ち馬こそ不在ながら複勝率36.0%の好成績。過去3年では同50.0%と、特に距離短縮後の健闘が目立つ。また、以前は1000万条件組からも優勝馬が出ていたが、1400m戦になってからの勝ち馬は、ターコイズS組2頭、エリザベス女王杯組1頭と、重賞組が占める。なお、愛知杯は本競走との距離差が400mから600mに拡大し、ここ3年は【0.0.0.3】に終わっている。

前走1600万条件からの好走馬(過去3年)

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4で高複勝率を記録した前走1600万条件組について、距離短縮後の好走馬を調べたのが表5である。5頭はすべて本競走4〜7番人気。この組で7番人気以内に推された馬は【0.3.2.1】複勝率83.3%と、高確率で好走している点は見逃せない。前走は5頭中4頭が1着、残る1頭も2着。また、過去3走のうち2勝を挙げているか、前年の本競走で掲示板に載っていることも条件になる。

前走重賞からの好走馬(過去3年)

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 最後に表6は、前走重賞組の好走馬4頭だ。距離短縮後に優勝した3頭は、表1でも触れたように1番人気で、残る3着1頭も3番人気。4番人気以下だった馬は【0.0.0.18】に終わっており、これが1600万条件組の台頭にも繋がっている。前走はG1以外なら連対していることが条件。ほかに、芝重賞で2連対以上。そして表には記さなかったが、1400m〜1600m戦で重賞勝ちがあることや、G1出走経験を持つことでも共通していた。

 以上、京都牝馬Sの傾向をまとめてみた。距離短縮後はかなりはっきりした傾向が出ており、1番人気か4〜7番人気、4〜5歳馬、5〜7枠、前走1600万条件か重賞、といったあたりが好成績を残していた。もちろん、わずか3回の傾向であるため過信は禁物だが、過去10年でも1番人気馬や4歳馬、そして前走1600万条件組あたりは好結果を出しており、注目して良さそうな印象だ。

文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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