大津、満身創痍の16強から這い上がれ! 未来の日本代表へ、挑戦は始まったばかり
主将として大津イレブンをけん引した福島。卒業後はJ1湘南の内定を得ている 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】
第97回全国高校サッカー選手権大会は3日に3回戦を行い、大津は0−3で青森山田(青森)に敗れた。今季の大津は、湘南ベルマーレに加入内定のMF福島隼斗や、U−18日本代表を経験しているMF水野雄太、DF吉村仁志(共に3年)を筆頭に、将来性豊かな選手が昨年から定位置を確保して作り上げてきたタレント軍団。平岡和徳総監督の胸には、このチームでも届かないのかという思いがあったに違いない。挑戦は、4日間での3試合で幕を閉じた。
桐光を撃破した「4本の矢」が不発
平岡総監督が「タイトル戦」と表現したのは、12月中旬の高円宮杯U−18プレミアリーグ2018プレーオフにおける静岡学園(静岡)、矢板中央(栃木)との2試合、選手権1回戦の桐光学園、そして青森山田との4試合だ。いずれも全国屈指の強豪校。前日の選手権2回戦も大分(大分)を相手にPK戦でどうにか勝ち抜いた状況だった。決勝戦並のゲームを連続で行う中、選手は疲弊。桐光学園との初戦、配球役となるMF松原亘紀(3年)が第5中足骨の骨折で離脱した時点から、悲鳴は上がっていた。
“弓弦”MF福島も「右ヒザに力が……」
平岡総監督は試合後に「右ヒザに力が入らない。水が溜まってしまい、稼動域がなくて。相当、我慢して頑張ったと思うんですけれど」と状態を明かした。自慢の「4本の矢」を放つ“弓弦”とも言うべき松原、福島の配球能力を大きく欠いたチームは、攻撃力を発揮できなかった。