今年も楽しみな馬が揃った阪神JF データ推奨馬はシェーン、ダノン、ビーチ

JRA-VANデータラボ
 今週末のG1は、2歳女王を決める阪神ジュベナイルフィリーズ。1歳上の世代には歴史的な存在と呼べる名牝が誕生したが、それに続くような新星の登場はなるか。将来性を秘めた素質馬が多数エントリーしてきた一戦で有力と思われる馬を、過去10年のデータから見極めてみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

生産者別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は生産者別成績。過去10年で38頭もの出走馬を送り込み、1〜3着馬30頭の半数近い14頭の好走馬を出したのがノーザンファームである。今年も6頭の生産馬がエントリーしており、注目しないわけにはいかないだろう。

厩舎・東西別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は厩舎の東西所属別成績。2歳牝馬のレースだけに、遠征となる関東馬には厳しい条件のようにも思えるのだが、実際には地元の関西馬と互角以上の成績を残していることに注意したい。ただし、勝った関東馬4頭の当日馬体重がすべて460キロ以上だった一方で、当日馬体重が440キロ未満の関東馬は【0.0.1.13】と苦戦している。この通り、関東馬を狙う際には馬体重に着目したい。

人気別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は人気別成績。1番人気が4勝を挙げているほか、過去10年の1着馬はすべて5番人気以内から出ている。1〜3着馬に広げても30頭中23頭が1〜5番人気で、人気サイドの好走が多いことがわかる。5番人気→15番人気→10番人気の波乱となった12年の例もあるが、基本的には堅いレースといっていいだろう。

脚質・上がり3Fタイム順位別成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は、脚質別成績と上がり3Fタイム順位別成績。まずは脚質から見ていくと、好走数で他の脚質を引き離し、好走率もトップとなっているのが「中団」。一般的な脚質別成績では「逃げ」や「先行」の数値が高くなりやすいだけに、これは阪神JFの大きな特徴といっていい。また、上がり順に関しても明確な傾向が出ており、上がり1〜3位の脚を使った馬の成績が非常に優秀な一方で、上がり4位以下だと厳しい数値が並んでいる。以上から、阪神JFは中団から速い上がりを使える馬が好走しやすいレースといえそうだ。

「上がり1位で1着」実績の有無

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 そこで「上がり1位で1着」実績の有無を比較してみた。結果は表5の通りで、その差は歴然。1着馬10頭中9頭、1〜3着馬30頭中25頭がこの実績を持っており、好走率にも明確な差がついている。もちろん、表4の項で述べたことと関連していると考えられ、実際に上がり1位の脚を使って1着になった実績を持つ馬を重視したい。

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