ロッテ みんなの頼れるソト先生。ベテランからピッチャーまでアドバイスをもらうカリスマ助っ人
千葉ロッテマリーンズ ネフタリ・ソト内野手 【千葉ロッテマリーンズ提供】
ソト先生と呼ばれ、チームメートからの信頼を集めた。今シーズンからチームに加わったネフタリ・ソト内野手だ。グラウンドやベンチではいつもソトに話を聞いているチームメートの姿があった。
チーム最年長 39歳、プロ15年目を終えたベテランの荻野貴司選手もソト先生からアドバイスをもらっている選手の一人だ。
「バットの出し方を聞いたのがキッカケですかね。ボクから『先生はどうやってバットを出すイメージですか?』と聞きました。ジェスチャーを交えながら、色々と教えてもらいました。基本的には自分の考え方、イメージと似ていたので考え方の再確認になりました。打撃のお手本のような存在。ボールの内を叩く。全部、その意識が見える。それは基本と言うかお手本」と荻野は話す。
毎試合、なにか迷いがあるとソトと打撃理論を話し合い、修正を行ったりする。ベテランにとっても大きな存在だ。
「めちゃくちゃいい人。優しい。日本語もうまい。通訳さんがいなくても普通に会話が出来る」と話すのは来年プロ4年目を迎える若手の期待株 池田来翔内野手だ。
話をするキッカケとなったのはファッション。シーズンに入って、同じブランドのアパレルが好きであることがわかり、意気投合。それ以降、色々と話をするようになった。
「ソトさんはおしゃれ。ボクがよく来ているブランドがあって、それをソトさんも着ていて、そこから話が弾むようになった」(池田)。
「打撃も教えてもらうし、服とか靴とかも教えてもらう。色々と教えてもらう。この着こなしはこうだぞとか。この服にあう靴はこれだぞとか」と池田。球場入りしてロッカー入りすると、「これ、どう?」とソトが球場入りした際の服装の感想を求められることもある。そうやって少しずつ打ち解けていき、今ではすっかり心酔。もちろん打撃に関する教えも聞く。
「ソトさんは右打者として右の軸を大切にしている。ボクも右投げ右打ちでちょっと前に突っ込んだりする癖があって、パワーがボールに伝わらなかったりする。そうならないようにどういう練習を試合前にするか。そういうドリルを教えてもらった」と池田は話す。
ちなみにチームで一番、仲がいいのはマリーンズの元気印 大下誠一郎内野手であろう。大下がバファローズに在籍。ソトがベイスターズ時代から面識があったという。
「オレ、ベンチから、めっちゃ声を出すから、大和さんとかが、『オマエ、いい声出すなあ。こっちのベンチにも聞こえてるぞ』と話しかけてくれた。その流れでソトさんも『ナイスボイス』と話しかけてくれたのがキッカケ。マリーンズ来てからはもっと仲良くなった」と大下。
ロッカールームは偶然にも隣。グラウンドだけではなくプライベートでも交流を深める。よく焼肉を食べに行く仲だ。
「先生の野球理論は本当にヤバい。聞いたらなんでも答えてくれる。必ず答えを持っている。オレがよく言われるのは打つ時にあまり前に流れすぎないように。腰が残るようにしろと。そのことを『ステイバック!』というワードを使っていつも教えてくれる。だから、それが出来ていなかったら、ソトさんから『ステイバックだよ』と声をかけられる。凄い人。人間性を尊敬している。日本語もうますぎる」と大下は心酔している。
「普通にオフの日もLINEで連絡をとりあう。今度、どこにご飯 行こうかとか。多分、ソトさんと通訳の人よりも連絡を取り合っているかもしれない」と笑う。基本的には簡単な英語でのやりとりだが、分からない時は通訳アプリを使って、うまくコミュニケーションを続けている。ソトと大下。チームを盛り上げる存在だ。
野手だけではなく投手陣の信頼も厚い。特に2年連続で開幕投手を務め、4年連続規定投球回数に到達した小島和哉投手は困った時はソト先生にアドバイスを求める。特に頼りにしているのは打者心理。どんな配球が嫌なのか、どんな状況でのどういうボールが打ちづらいのか。日本球界を代表するソトは的確かつ分かりやすく解説してくれる。
小島が開幕投手を務めた今年の3月29日のファイターズ戦(ZOZOマリンスタジアム)は5回、3失点で負け投手。その時も試合後に外から打者からの見え方のアドバイスをもらい次回登板に生かした。1週間後の4月5日のバファローズ戦(ZOZOマリンスタジアム)では被安打4の1対0の完封勝利。「ソト先生のアドバイスのおかげです」と喜んだ。
交流戦ではこんなこともあった。雨が降りしきる5月28日のスワローズ戦(神宮)。3点リードの三回一死二、三塁で打席に3番 村上宗隆内野手を迎えた。ゲームを左右する山場。内野手がマウンドに集まった中で小島は一塁を守っていたソトに「この場面、どうすればいいと思いますか?」と聞いた。
ソトは素直だった。日本語で「ウ~ン。メッチャ ムズカシイ。ワカラナイ」と爽やかに答えた。予想外の回答に小島は少し笑いそうになってしまった。しかし、これで変な力みが抜けた。「まあ、それはそうだよな。自分でなんとかしないといけないなあと思いました」と小島は笑いながら振り返る。結果、強気の投球を取り戻し、村上を見逃し三振に仕留めると後続も抑え、無失点。結果的に今季4勝目を挙げた。
「本当にソト先生の存在は大きい。いつも経緯を込めて先生と呼ばせてもらっています。色々な事に気づかせてもらったりアドバイスをもらったりしています」と話す。
今シーズンは132試合に出場して打率・269、21本塁打、88打点。ソト先生、いや神様 ソト様の存在なしには語れない一年となった。そして2025年もまた悲願のリーグ優勝への中心的なパーツとしてチームを引っ張ってくれる活躍が期待される。
文 千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原紀章
チーム最年長 39歳、プロ15年目を終えたベテランの荻野貴司選手もソト先生からアドバイスをもらっている選手の一人だ。
「バットの出し方を聞いたのがキッカケですかね。ボクから『先生はどうやってバットを出すイメージですか?』と聞きました。ジェスチャーを交えながら、色々と教えてもらいました。基本的には自分の考え方、イメージと似ていたので考え方の再確認になりました。打撃のお手本のような存在。ボールの内を叩く。全部、その意識が見える。それは基本と言うかお手本」と荻野は話す。
毎試合、なにか迷いがあるとソトと打撃理論を話し合い、修正を行ったりする。ベテランにとっても大きな存在だ。
「めちゃくちゃいい人。優しい。日本語もうまい。通訳さんがいなくても普通に会話が出来る」と話すのは来年プロ4年目を迎える若手の期待株 池田来翔内野手だ。
話をするキッカケとなったのはファッション。シーズンに入って、同じブランドのアパレルが好きであることがわかり、意気投合。それ以降、色々と話をするようになった。
「ソトさんはおしゃれ。ボクがよく来ているブランドがあって、それをソトさんも着ていて、そこから話が弾むようになった」(池田)。
「打撃も教えてもらうし、服とか靴とかも教えてもらう。色々と教えてもらう。この着こなしはこうだぞとか。この服にあう靴はこれだぞとか」と池田。球場入りしてロッカー入りすると、「これ、どう?」とソトが球場入りした際の服装の感想を求められることもある。そうやって少しずつ打ち解けていき、今ではすっかり心酔。もちろん打撃に関する教えも聞く。
「ソトさんは右打者として右の軸を大切にしている。ボクも右投げ右打ちでちょっと前に突っ込んだりする癖があって、パワーがボールに伝わらなかったりする。そうならないようにどういう練習を試合前にするか。そういうドリルを教えてもらった」と池田は話す。
ちなみにチームで一番、仲がいいのはマリーンズの元気印 大下誠一郎内野手であろう。大下がバファローズに在籍。ソトがベイスターズ時代から面識があったという。
「オレ、ベンチから、めっちゃ声を出すから、大和さんとかが、『オマエ、いい声出すなあ。こっちのベンチにも聞こえてるぞ』と話しかけてくれた。その流れでソトさんも『ナイスボイス』と話しかけてくれたのがキッカケ。マリーンズ来てからはもっと仲良くなった」と大下。
ロッカールームは偶然にも隣。グラウンドだけではなくプライベートでも交流を深める。よく焼肉を食べに行く仲だ。
「先生の野球理論は本当にヤバい。聞いたらなんでも答えてくれる。必ず答えを持っている。オレがよく言われるのは打つ時にあまり前に流れすぎないように。腰が残るようにしろと。そのことを『ステイバック!』というワードを使っていつも教えてくれる。だから、それが出来ていなかったら、ソトさんから『ステイバックだよ』と声をかけられる。凄い人。人間性を尊敬している。日本語もうますぎる」と大下は心酔している。
「普通にオフの日もLINEで連絡をとりあう。今度、どこにご飯 行こうかとか。多分、ソトさんと通訳の人よりも連絡を取り合っているかもしれない」と笑う。基本的には簡単な英語でのやりとりだが、分からない時は通訳アプリを使って、うまくコミュニケーションを続けている。ソトと大下。チームを盛り上げる存在だ。
野手だけではなく投手陣の信頼も厚い。特に2年連続で開幕投手を務め、4年連続規定投球回数に到達した小島和哉投手は困った時はソト先生にアドバイスを求める。特に頼りにしているのは打者心理。どんな配球が嫌なのか、どんな状況でのどういうボールが打ちづらいのか。日本球界を代表するソトは的確かつ分かりやすく解説してくれる。
小島が開幕投手を務めた今年の3月29日のファイターズ戦(ZOZOマリンスタジアム)は5回、3失点で負け投手。その時も試合後に外から打者からの見え方のアドバイスをもらい次回登板に生かした。1週間後の4月5日のバファローズ戦(ZOZOマリンスタジアム)では被安打4の1対0の完封勝利。「ソト先生のアドバイスのおかげです」と喜んだ。
交流戦ではこんなこともあった。雨が降りしきる5月28日のスワローズ戦(神宮)。3点リードの三回一死二、三塁で打席に3番 村上宗隆内野手を迎えた。ゲームを左右する山場。内野手がマウンドに集まった中で小島は一塁を守っていたソトに「この場面、どうすればいいと思いますか?」と聞いた。
ソトは素直だった。日本語で「ウ~ン。メッチャ ムズカシイ。ワカラナイ」と爽やかに答えた。予想外の回答に小島は少し笑いそうになってしまった。しかし、これで変な力みが抜けた。「まあ、それはそうだよな。自分でなんとかしないといけないなあと思いました」と小島は笑いながら振り返る。結果、強気の投球を取り戻し、村上を見逃し三振に仕留めると後続も抑え、無失点。結果的に今季4勝目を挙げた。
「本当にソト先生の存在は大きい。いつも経緯を込めて先生と呼ばせてもらっています。色々な事に気づかせてもらったりアドバイスをもらったりしています」と話す。
今シーズンは132試合に出場して打率・269、21本塁打、88打点。ソト先生、いや神様 ソト様の存在なしには語れない一年となった。そして2025年もまた悲願のリーグ優勝への中心的なパーツとしてチームを引っ張ってくれる活躍が期待される。
文 千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原紀章
千葉ロッテマリーンズ ネフタリ・ソト内野手 【千葉ロッテマリーンズ提供】
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