日本馬2頭惨敗、厳しい豪州初戦に……好騎乗光った英国ベストソリューションV

JRA-VAN

勝利を呼び込んだ立役者は鞍上のP.コスグレイヴ騎手

勝利したベストソリューション陣営、P.コスグレイヴ騎手(左)の好騎乗が光った 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 勝ったベストソリューションは、これで22戦9勝。3月のG1ドバイシーマクラシック(芝2410m)ではレイデオロとモズカッチャンの間の5着だったが、欧州に戻るやひと皮むけたような走りを披露。7月の英G2プリンセスオブウェールズS(芝2400m)の優勝を皮切りに8月はドイツに遠征してG1ベルリン大賞(芝2400m)をものにすると、前走9月のG1バーデン大賞(芝2400m)まで重賞3連勝。同じくゴドルフィン所属で10月13日のG1ラドブロークスSを制したベンバトルなどとともに豪州遠征の旅に出た。

 トップハンデの57.5kgを克服しての勝利は、過去3度走って2勝、2着1回と得意の「重馬場」であったこと、豪州では抜群の実績を誇るデインヒル(父コディアックはその直仔)の「血」の後押しもあったが、勝利を呼び込んだ立役者は鞍上のP.コスグレイヴ騎手であることに間違いはない。以前は豪州のゴドルフィンの主戦を務めていたJ.マクドナルド騎乗のザタージマハルが勝負をかけるのを見るや否や、P.コスグレイヴ騎手は躊躇なくスパート。デフォーをクビ差おさえたバーデン大賞同様に、並んだら負けないベストソリューションの負けじ魂に火をつけた。

 2着ホームズマンは父が短距離向きのウォーフロントで距離が心配されたが、行き脚がつくとそのパワーを見せつけた。3着ザクリフスオブモハーは豪州初戦のG1ラドブロークスS(4着)から着順をひとつ上げ、目標のG1メルボルンカップにメドを立てたと見ている。

(サラブレッドインフォメーションシステム 奥野 庸介)

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