【K-1】武尊と武居は圧巻の1回KO勝利! 初代クルーザー級王者はカリミアンに

長谷川亮

カリミアンはタフさを見せて優勝

初代クルーザー級王座決定トーナメントはイランのシナ・カリミアン(中央)が制した 【写真:中原義史】

 大会のメインとして行われたK-1初代クルーザー級王座決定トーナメントにはOD・KEN、K-Jee、杉本仁、上原誠の日本人4選手がエントリー。90キロを上限とするこの階級で重量級日本人王者を目指したが、まずは1回戦でOD・KENと、引退を懸け臨んだ上原の2人がKO負けで姿を消してしまう。

 準決勝へ進んだK-Jee、杉本も奮闘したもののここで力尽き、決勝戦はアマチュア世界5冠を達成したイランのシナ・カリミアンと出場選手の欠場を受け急きょ出場が決まったモロッコのブバッカ・エル・バクーリという顔合わせに。

 1回戦は延長、準決勝は判定勝利で左目はふさがり、顔の右側面も腫らしたシナに対し、バクーリはここまで2連続KOで要した時間は5分45秒と、余力十分なバクーリが優位に思われ試合はスタート。

 しかし2メートルの長身を誇るカリミアンは上体をうまく後ろに反らしてバクーリのパンチの衝撃を和らげ、巨体をクルリと回すとバックブローでダウンを奪取(2ラウンド)。結局このポイントがものをいい、判定勝ちで初代クルーザー級王座のベルトを腰にした。

 長身ゆえスタミナが懸念されたカリミアンだが出場選手中一番のラウンドを戦い抜き、回転技など多彩な攻撃を持ち、優勝後のマイクにも謙虚な人柄が感じられた。

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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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