小島「オークスは直前の挫跖で出走を取り消したトーセンブレスですが、軽度のモノで放牧先でもすぐに乗り込めたとのことで、夏場には涼しい函館で調整するなど、すこぶる順調にレースを迎えることができました。もちろん、ここから秋華賞というプランもある馬ですが、本番の京都内回りコースでは持ち味を最大限に生かすのは厳しく、陣営も実績のある阪神外回りの今回に、勝負の仕上げで来ている様子です。枠順確定前に“内枠でモマれたくないな。外枠ならかなり自信がある”と加藤征師が話していた通りの好枠も引けましたし、このメンバーならまとめて差し切れるはずですよ」

田崎「僕はカンタービレの巻き返しに期待します。二桁着順に沈んだオークスは、明らかに距離が長かったと言えますが、本来はレース運びが上手で堅実なタイプですからね。仕上りも上々に映りますし、１８００ｍならこのメンバーでも互角以上にやれると思います」

目黒「そのオークスに関しては、辻野助手も“ベストはマイルから１８００ｍくらいのイメージ。秋華賞の京都内回り２０００ｍならこなせそうですが、２４００ｍは少し長かったんじゃないかな。そういう意味では今回の条件はいいですね。それに関東圏への遠征が続いていたので、近場の阪神で競馬ができるのもプラスでしょう”と話していました。仕上りについても“太目感はないですし、仕上がりはいいですよ。それに気性的にも久々を苦にするタイプではないですからね”とのことで、秋緒戦としてはほぼ万全の態勢で臨めそうですね」

菅「フィニフティは、陣営が“ビュッとキレるのではなく、長くいい脚を使えるタイプなので初動が大事。休み明けなので、余計に流れに乗ったポジションがポイントになりそう”と言っていました。休み休みでも体を気遣っていた春とは違い、しっかりと食べているので負荷をかけての調整。体重はそんなに変わっていませんが、中身の成長があるようですね」

瀬古「僕も春の実績馬でそこまで抜けた存在はないという見方なので、夏に使われている馬を上位と見ましたが、中でも魅力を感じるのがウラヌスチャームの決め手です。前走はスムーズに捌けていれば勝っていたレースですし、昨年２着のカワキタエンカも同じ三面川特別２着から臨んだことを考えれば、足りていいと思います」

山崎「陣営も“阪神外回りならこの馬の決め手を生かせるし、輸送も問題ない”と、力が入ってましたよ。先週ビッシリと追って今週は軽目というのも予定通りの調整ですから、可能性は十分あるはずです」

守屋「あと、大穴として注目したいのがゴージャスランチです。“８月中旬に戻して、この馬としては早目に美浦で時計を出し始めた。ただ、春と比べてイレ込みがなくなり、フットワークも軽快だね。成長を感じるし、いい雰囲気に仕上がったよ”と、鹿戸雄師は具合の良さを強調していました。“阪神コースは経験済みだから、ここへ出走することに。オークスで上位に来た馬はいないし、桜花賞上位組もトーセンブレスくらいのもの。そんなメンバー構成なら面白いと思うよ”とも。レースぶりも含め、横山典騎手がどんな手綱捌きを見せるのかにも注目したいですね」

デスク「俺は、調教師以上にコジも強気のトーセンブレス狙いだ。オークスではドタキャンされて俺もガックリ来たが、それを取り返す走りに期待するぞ」

木谷「僕は、紫苑Ｓの重賞昇格の影響もあって、ローズＳは距離が２００ｍしか違わない桜花賞と今まで以上にリンクする気がするんですよね。とはいえデスクと同じトーセンブレスでは芸がないので、桜花賞で同タイムだったスカーレットカラーに託します。なんかバラっぽい馬名ですしね」