高山善廣の復活支援興行にレスラー大集合 エール続々「このリングに戻ってこい」

高木裕美

永田「高山は必ずこのリングに帰ってくる」

最軽量のHARASHIMA(左から2人目)が、ヘビー級だらけの中でも存在感をアピールした 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 セミファイナルでは、諏訪魔&浜亮太&樋口和貞組vs.石川修司&火野裕士&HARASHIMA組という、ド迫力のスーパーヘビー級バトルが展開された。

 196センチ、125キロという日本人離れした肉体で、ダイナミックな戦いを繰り広げた高山に負けじと、各選手が肉弾戦を展開。現在全日本の世界タッグ王者組である諏訪魔と石川が激しいエルボーの応酬を繰り広げれば、樋口と火野はチョップ合戦。浜は225キロの巨体でHARASHIMAを踏みつける。火野は諏訪魔にラリアット、火野スープレックス、セントーンを放つと、浜の肉の壁にもチョップを連発。しかし、浜もスティンクフェースでお返しする。このメンバーの中では最軽量のHARASHIMAは、得意の機動力を生かし、樋口にハイキック、リバースフランケンシュタイナー、蒼魔刀とたたみかけて勝利。ヘビー級だらけの中でも存在感をアピールしてみせた。

同世代の永田裕志は「必ずこのリングに帰ってくると信じています」と高山の復帰を待つ覚悟を示した 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 新日本プロレス提供試合では、高山と同世代の永田裕志、天山広吉がヤングライオンとともに出陣。海野翔太をバックドロップで仕留めた永田は「高山選手は今から16年前、新日本にたった1人で殴り込んできました。帝王の名に恥じぬ、強くて驚異的な選手で、僕らは何度もピンチに立たされました。僕らは高山の本当の強さを知ってます。だから、高山は必ずこのリングに帰ってくると信じています」と、50歳の自分でも、あと30年でもリング上から待つ覚悟を示した。

 翌日にデビュー20周年記念興行(9.1東京・両国国技館)を控える丸藤正道は木高イサミとのタッグでUWF軍団と対戦。途中、カットに入ったイサミのダイビングダブルニードロップが顔面に直撃するアクシデントはあったものの、直後に冨宅飛駈を虎王と絶槍のサンドイッチ攻撃で仕留め、握手で和解した。

 DDTマットで高山と「新ノーフィアー」を結成し、KO−Dタッグ王座まで獲得した男色ディーノは、元祖ノーフィアーの大森隆男とタッグを組んで、秋山準&ディック東郷組と対戦。東郷がディーノのファイト一発をまさかの股くぐりで回避したり、秋山がディーノのリップロックのエジキになったりする中、ディーノの地獄門に大森が誤爆。すかさず秋山が東郷の地獄門にディーノをぶつけ、エクスプロイダーで勝利。敗れたディーノ組だが、最後はノーフィアーポーズで締めた。

 ノアのGHCヘビー級王者・杉浦貴と、女性初となるDDTのKO−D無差別級王者となった里村明衣子のチャンピオンコンビは、佐藤光留&橋本千紘組に快勝。また、9選手参加の時間差バトルロイヤルでは、高山が「優勝候補」として期待していた井上雅央は真っ先に脱落し、大谷晋二郎が優勝した。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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