菅野、柳田ら6名の侍Jメンバーを発表 11月の日米野球に「熱戦を期待」

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過去もMLBの一流選手たちが来日

前回、14年の日米野球ではアストロズのスーパースター、アルテューベが来日。持ち前のスピードで日本の野球ファンを沸かせた 【写真:ロイター/アフロ】

――日米野球でどんな戦いを期待したいか?

斉藤 まずMLBもスーパースターが出てくれることを期待しています。今回は東京五輪で金メダルを稲葉(篤紀)監督率いる侍ジャパンに期待していますので、この日米野球を刺激にして、侍ジャパンの皆さんがいい影響をたくさん受けられることを期待しています。

スモール 私が初めて日米野球に携わったのは1992年ですが、今回の日米野球はそれ以降でアメリカ、カナダで最も期待されている大会ではないかと思います。われわれMLB選手たち、各チームの人たち、アメリカ・カナダの野球ファンの皆さんがテレビで放送されるこの試合を楽しみにしてくれています。

 それにはいくつか理由があります。北米で日本の野球が非常に興味をもたれています。日本チームはWBCで連覇を成し遂げました。日本チームが成功しているのを北米の野球ファンは目にしてきました。日本の選手が多くアメリカにやってきて、歴史的な偉業を成し遂げています。何より前回の日米野球で負け越しているので、今回こそアメリカチームが勝ってもらいたいとファンは期待しています。

 今回、日本の野球ファン、北米の野球ファンが非常に興味を持ってワクワクして見られる試合をできる選手たちをそろえたいと思いますし、もちろんわれわれの目標は何としても日米野球で勝ち越すこと、勝利を挙げて前回成し遂げられなかった勝ち越しを手にして帰りたい。これは当然ユニホームを着ている選手たちは全員望んでいることですので、彼らの思いはひとつですから、何とかこの目標を達成してこの大会を終えられればと思っています。

松田 侍ジャパンが戦う国際試合は五輪、WBC、日米野球があります。いずれもハラハラドキドキする試合ですが、日米野球には日米野球の魅力があります。日米野球はMLBのオールスターチームが出てきます。WBCや五輪は国別対抗戦で、アメリカのチームやドミニカのチーム、ベネズエラのチームが出てきます。日本はそれぞれの国と戦います。このMLBオールスターの戦いは世界最高のチームだと思います。世界選抜と言ってもいいかもしれません。出てくるMLBの選手はもちろん現役のバリバリの大リーガーです。

 先ほどルー・ゲーリック、ベーブ・ルースの名前を挙げましたが、最近でもハンク・アーロンですとか、ランディ・ジョンソン、オーレル・ハーシュハイザー、カル・リプケンらそうそうたるメンバーばかりです。

 日本の侍ジャパンのピッチャーがメジャーリーガーのスラッガーをきりきりまいさせて、日本のバッターがメジャーリーガーの剛速球投手を打ち崩すところを見てみたいと思います。

――今回選ばれた侍ジャパンのメンバー選考については?

斉藤 選手選考は稲葉さんに一任して、私は一切関与していません。五輪を期待して選んでいると思います。

――MLBオールスターにエンゼルスの大谷翔平選手ら日本人メジャーリーガーの選出はあるか?

スモール 最初に始めて日米野球が開催された1986年と比べると、現在の選手選考は非常に難しくなっています。それぞれの選手の契約が複雑になっているということ。さらには、さまざまな財政的な問題や選手にかける保険の問題など過去と比べられないほど複雑になってきています。そういった点から選手を選出するのは非常に難しい情報があることはご理解いただきたいと思います。

 ですが、今日本に来たいと手を上げてくれている選手たちのリストがあります。このリストを見ると、本当に素晴らしいスーパースターたちが名を連ねているのですが、今は何も決まっていない段階ですので、発表できないのをご理解ください。

 ただ、日本の野球ファンを満足させるだけではなく、本当に素晴らしいチームである侍ジャパンの選手たちと同等に渡り合える、すばらしい試合を行える選手たちがそろうことは信じています。

 もうひとつ申し上げたいのは、1986年以降、日米野球に選出された選手たちを見てみると、素晴らしい選手たちが日本にやってきました。

 まず日本に来た選手たちの中からMLBのMVPに選ばれた選手たちは30人もいます。首位打者を獲得した選手は40人、本塁打王に取った選手は33人、サイヤング賞受賞した投手は22人、クーパーズタウンの野球殿堂入りした選手は20人います。

 そして今年も6人の人たちが殿堂入りしましたが、そのうち3人がかつて日米野球で来日しています。ですから、これまで来日した選手たちの質の高さはわかってくれたと思いますが、今年も同等の選手たちが来ることを期待していただきたいと思います。

マッティングリー監督は常に全力

――今回、東京、名古屋、広島で開催されますが?

松田 日米野球は世界最高峰の試合が見られる大会です。われわれとしても東京以外の全国の球場で、生の日米野球を見てもらえることを心掛けています。マツダスタジアムは日米野球は初めてですが、過去に1984年にオリオールズを招聘したときに広島市民球場で試合をしたことがあります。そういった意味では広島で34年ぶりになります。

 今回マツダを選んだのは、一言で言いますと「今、広島が熱い」ということです。カープも好調で、広島は街ぐるみ、市民ぐるみで野球人気が盛り上がっています。ぜひそうした広島の皆さんの熱い思いに応えたいと思って広島を選びました。

 名古屋は中日新聞さん、東京では東京新聞さんですが、と一緒に日米野球を主催することになりました。お互いプロ野球の球団を持って、お互い日本の野球の発展に努力してきた会社同士ということで、一緒に名古屋で盛り上げていきたいと思いまして、名古屋開催を決めました。

――MLBオールスターはなぜこの時期に発表できない?

スモール さまざまなプロセスを経なければ選手たちをしっかりと発表することはできません。セキュリティーの問題や契約の問題などで、この日の発表にいたりませんでした。具体的な日程は申し上げられませんが、9月末や10月ごろには何人かの選手を発表できると思います。

――マッティングリー監督の素晴らしいところは?

スモール 非常に有望な監督候補がいろいろいて、いろいろな監督に声を掛けたところ、マッティングリーさんが手を上げてもらえたことは私にはうれしいサプライズと感じていました。マッティングリー監督は長く監督を務めていることは重要な要素だと思います。また、彼がこのようなチームを率いる機会が重要だと考えていることを大事だととらえました。

 優秀な選手たちを集めたこのチームを率いて、勝つという目標を当然掲げられているので、それに対しては選手時代から現在の監督時代に至るまで、ずっとゲームに集中し、常に全力を尽くしてきた彼であれば、その目標を達成してくれるんじゃないかと考えましたので、彼を選んで良かったのではないかと今はうれしく思っています。

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