【DDT】入江がHARASHIMAに初勝利でV3 KO−Dのベルトを保持し海外遠征宣言
KO−D王座防衛に成功した入江(写真は初防衛に成功した時のもの) 【写真:前島康人】
メインイベントのKO−D無差別級選手権試合では、王者・入江茂弘が大先輩のHARASHIMAからシングル初勝利を挙げ、3度目の防衛に成功。試合直後に入江軍のサミー・ゲバラが「いつでもどこでも挑戦権」をその場で行使するも、何とかV4に成功。今後は海外で防衛戦を行っていくことを明言した。
これまで同王座を最多記録となる9度戴冠、通算24度防衛しているHARASHIMAは、DDTのエースとして団体の顔の役割を担ってきた。海外遠征から帰国後、堂々と会社批判を繰り返す入江に敗れはしたものの、その思いはリング上での戦いを通じて、確かに入江の胸にも届いていた。
サミーがどこでも権行使もなんとか退ける
試合後、2人は座ったまま向かい合い、互いに言葉をかわすと、入江から右手を差し出し、ガッチリと握手。V3に成功した入江は「このベルトを持って海外に行きます」と海外でのタイトルマッチ開催を宣言。今林久弥アシスタントプロデューサーから「タイトルマッチは会社の許可が必要」とストップがかかるも、入江は聞く耳を持たず。男色ディーノプロデューサーからは「チャンピオンとして実現させるならどうぞ」と許可が出るも、「落としたりしないでしょうね。大丈夫ですか?」と王座陥落の可能性を示唆されると、胸倉をつかんで激高。するとそこへ、第1試合でいつでもどこでも挑戦権を手に入れたサニーが現れ、その場で王座挑戦を訴えたことから、早くもV4戦が行われることになった。
今年は会場の都合上、10月21日の開催となる毎年恒例の東京・両国国技館大会。このままあと3カ月間、入江が王座を死守するのか。それとも、海外で流出してしまうのか。それとも、現在、センダイガールズプロレスリングの里村明衣子とスーパー・ササダンゴ・マシーンが保持するいつでもどこでも挑戦権保持者が、両国大会を前に王座を奪い取るのか。敗れたHARASHIMAも8月開催の「KING OF DDT」へのエントリーが決まったことで、捲土重来を狙っており、両国大会の主役の座争奪戦はますます混沌としそうだ。
遠藤&ポーリー組は短命でKO−Dタッグを失う
遠藤&ポーリー組は、6.26東京・新木場1stRING大会で関本大介&樋口和貞の「関口」から王座を奪取。プロレス界を代表するパワーファイターコンビを倒したことで、長期政権も期待されたが、わずか1カ月足らずの短命に終わった。
王座初戴冠を目指すベイリーとMAOは序盤から息の合った好連係を披露。一方、遠藤は痛めた左手のダメージから精彩を欠くファイト。15分過ぎにMAOに放ったシューティングスタープレスをかわされて自爆すると、うつ伏せ状態になったところへベイリーがアルティマウェポンを発射。それでも、2人に対しエルボーで向かっていった遠藤だが、合体のみちのくトルネードドライバーを食らい、万事休す。続けざまにMAOのみちのくドライバーIIを食らうと、さらにMAOとベイリーが2人同時にコーナーへ。MAOが遠藤にキャノンボール450°スプラッシュ、ベイリーが場外のポーリーへケブラーダを同時に決め、勝利をつかんだ。
大家、動画再生数105回を巻き返す勝利
全物件仲介手数料無料の賃貸情報サイト「ウチコミ!」では、「大家(おおや)さん対象のサービス」ということから、大家(おおか)をイメージキャラクターに抜擢しCMを製作するも、YouTubeの動画再生数はまさかの105回。そのため、コミッショナーの中野道明さん(美輪明宏さんの実の甥)からは「アンタがチャンピオンにならなかったらこれ(クビ)だよ」とハッパをかけられていた。
試合は7チーム参加のタッグランブル形式で争われ、大家&伊橋剛太組が勝ち残ると、そこから今度は1対1のシングルマッチに変更。背水の陣の大家は、盟友・伊橋との友情よりも、自身の生き残りを選択。伊橋のジャーマンスープレックス、フロッグスプラッシュをはね返すと、ブレーンバスターからの炎のスピアーで3カウントを奪取。辛くもラストチャンスをモノにした。
“カリスマ”佐々木は大失恋で涙の惜別宣言
ヒールユニット「DAMNATION」を率いる佐々木のポリシーは「オレたちは、群れない、媚びない、結婚しない」だった(人妻レスラーに横恋慕したことはあり)。だが、朱崇花との出会いで新たな恋に目覚めた佐々木は、この日の試合前に「大事な話がある」と公開プロポーズを試みるも、朱崇花は「カリスマ、本気だと思ってるの? 好きなわけねえじゃん。マジ卍なんですけど」と態度を豹変させ、「好みじゃない。チビだし、ロン毛とか無理だし、19歳にはちょっとオッサン(32歳)すぎる。遊びだから」とダメ出し連発。これまで朱崇花の魅力に舞い上がっていた佐々木も「何がBIG LOVEだ。ぶっ潰してやる」とさすがに目が覚めた。
朱崇花は長身を生かしたフランケンシュタイナー、ミサイルキック、ジャーマンスープレックス、スーパーキック、チョークスラムなどを繰り出すと、ムーンサルトプレスを狙うが、これは佐々木がヒザ剣山でブロック。佐々木はNOW OR NEVERからダイビングエルボードロップをたたき込むと、カウント2でわざと起き上がらせ、「合言葉は“Fxxk YOU”だ」と惜別宣言をしてから、渾身のクロスオーバー・フェースロックで締め上げた。
勝利こそ収めた佐々木だが、大失恋のショックは大きく、泣きそうな表情でリングを去った。
ALL
ALL OUTは前回6.24後楽園大会で王座初戴冠。7.24「DDTマジ卍」新木場大会では、センダイガールズプロレスリングの里村明衣子&カサンドラ宮城&DASH・チサコ組を挑戦者として迎え撃つことになった。だが、この一戦を前に、高木三四郎が「このままセンダイガールズには勝てない」と、ALL OUTに進言。それぞれの「遠い親戚」である女子選手を連れてくるよう提案した。
そして組まれた今回の「T2ひー女子プロレスvs.ALL OUT女子プロレス全面対抗戦〜後楽園超旋風!〜」では、すでにおなじみのフランソワーズ☆タカギ&マーガレット★オオワシ&平田一子組に対し、幸之介の母・恵子さんが秘密裏に育てていた女子プロレスラー・竹下恵子ジュニア、ガングロの彰子、清純派のカルーセル・シュンが登場。ALL OUT女子はDA PUMPの「U.S.A.」に乗って、ダサカッコいいダンスを披露するが、パンチパーマに豹柄のTシャツ&スパッツ姿で、アメちゃんを配る恵子ジュニアは、まさに「大阪のオバチャン」そのもの。試合中も豪快なヒップアタックで平田を吹っ飛ばすと、スパッツが脱げるアクシデントに「嫁に行かれへんわ」と恥じらいを見せたかと思いきや、今度は自らTシャツを引きちぎり、ババシャツ&ブラジャー姿のままタカギにビッグブーツ、レッグドロップを発射。見事完勝を収めると、ホーガンばりのポーズで観客にアピールし、大阪のオバチャンの底知れぬパワーを証明してみせた。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ