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DeNAラミレス監督が語る勝利へのカギ
「先発が安定すれば混戦から抜け出せる」

大和には非常に高い守備力がある

打線についてもソトを2番で起用するなど、試行錯誤を続けた
打線についてもソトを2番で起用するなど、試行錯誤を続けた【(C)YDB】

――攻撃面の話に移りましょう。最初はスモールベースボールを目指していながら、5月6日の巨人戦を境に、新外国人のソトを2番に置く攻撃的なスタイルに変えましたね。


 1、2番に桑原将志、大和、神里和毅といった選手を起用したが、なかなか思うように出塁できなかったというところが大きい。得点圏に強いということで筒香嘉智を3番に置いていたが、彼が打席に入ってもランナーがいないというケースが多かった。これは何かを変えなければいけないと思い、ソトを2番に置く打順に変え、さらに5月15日からロペスを3番、筒香を4番に据えた。その打線が機能したと感じている。


――FAで獲得した大和選手についてうかがいます。スモールベースボールのキーマンとしての期待が高かったと思いますが、打率2割1分台、4犠打、4盗塁という成績にとどまっています。


 まだ序盤だからね。シーズン通算でどうなるかと考えれば、15犠打、10盗塁以上はやってくれると思うし、25〜30打点ぐらいは稼いでくれるだろう(6月19日終了時点で14打点)。それほど悪い数字ではない。何より彼には非常に高い守備力がある。物静かで多くを語らない選手だが、頑張ってくれていると思う。


――セカンドについて。5月31日に倉本寿彦選手を登録抹消としましたが、これはどのような理由だったのでしょうか。


 交流戦で対戦するパ・リーグには、非常に球の速い投手が多い。倉本は内角を打ちあぐねているところがあり、交流戦でいい結果を残すことが難しいのではないかと考えた。あと、彼はバッティングが魅力の選手で、打ってくれているなら守備のことはあまり気にせず起用したいところだが、打つほうで苦戦し、さらに守りにも難があるとマイナス要素が2つあることになってしまう。ファームでしっかりと状態を上げて、またセ・リーグの戦いが始まるころに帰ってきてもらえればという考えは頭にある。


――直近の試合では山下幸輝選手、柴田竜拓選手、田中浩康選手がセカンドとして出場していますが、交流戦が終わった後はどういった起用法になるのでしょうか。


 1軍に帰ってきた倉本に、「どうぞ、このポジションをやってください」という形にはならない。桑原にも言えることだが、競争して、自分のポジションを勝ち取ってもらいたいと思う。しばらくは複数の選手をローテーションのような形で起用しながら、状況を見極めていくことになる。

先頭打者が塁に出ることが必要

――捕手については、戸柱恭孝選手、嶺井博希選手、高城俊人選手らがいる中で、特に優先順位はないという認識でよろしいですか。


 現状、捕手のポジションはオープンにしてあって、この選手を優先的に使うということはない。シーズン序盤は嶺井が非常に良かったが、その後、本塁打を数多く打たれたりして防御率が悪化してしまった。その点、高城は防御率が良く被本塁打も少ないので、出場機会が増えている。名前の挙がった3人はみんな打率が2割に満たない状況で、キャッチングの面でも大きな差はない。やはり臨機応変の起用になってくる。


――6月前半をファームで調整した戸柱選手には、どんなことを期待していますか。


 いろいろな部分を向上させる必要がある。ルーキーイヤーから2年連続でオールスターに出場したから即1軍、というわけにはいかない。捕手としてのIQ、つまりは配球をもっと向上させなければいけないし、投手の状態がいい時にどう攻めるのか、状態が悪い時にどうリードするのか、そういったところを改善してもらいたいと思っている。もちろんバッティングにも磨きをかけてほしい。


――セ・リーグは広島が頭一つ抜け出し、2位以下は混戦模様です。交流戦が終わってからの優勝争いに向けて、どういう展望を描いていますか。


 確かに広島は試合巧者で強いチームだ。また中日も多くの人が考える以上に手強い相手だし、去年はリーグ最下位だったヤクルトも今年は非常に状態がいい。どのチームと対戦する時も、決して相手を甘く見て戦ってはいけない。われわれとしては、先発陣が安定してくるといい野球ができるようになり、混戦から抜け出すことができるのではないかと思っている。


――キーマンを一人挙げるとしたら、どの選手になるでしょう。


 一人に絞って「彼がキーマンだ」と言うことはできないが、やはり先頭打者が塁に出ないことには試合に勝つのは難しい。そういう意味では、桑原がまたリードオフマンのポジションを奪い取ることができるかどうか。あるいは、神里や梶谷隆幸あたりが結果を出して1番に収まるのか。これからの戦いを優位に進めるためには、そのあたりが重要になってくるだろう。


(取材協力:横浜DeNAベイスターズ)

日比野恭三
日比野恭三
1981年、宮崎県生まれ。2010年より『Number』編集部の所属となり、同誌の編集および執筆に従事。6年間の在籍を経て2016年、フリーに。野球やボクシングを中心とした各種競技、またスポーツビジネスを中心的なフィールドとして活動中。

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