坂倉「僕はグレートタイムで足りると見ています。前走は、かなりペースが遅かった中で外々を回る苦しい形だったことを考えれば、上位馬の中で最も中身の濃い内容でした。ある程度ペースが流れそうな今回は、末脚をフルに生かせるのではないかと思いますね」

久光「グレートタイムの前走は、急遽の乗り替わりも響きましたが、１馬身ちょっとの差で退けたコマビショウを物差しにすれば、それと伏竜Ｓでは僅差だったルヴァンスレーヴとの力差もないと見ることができます。長距離輸送で馬体が減った２走前を踏まえて、中間の調整に工夫が見られる点も頼もしいですよ」

菅「その２走前のヒヤシンスＳは“東京コースは初めてで、芝スタートも、連闘も、長距離輸送も”と陣営が振り返る初モノ尽くしでしたが、“無理させない競馬でそんなに差はなかったし、今度は２回目で全てに上積みが見込める”と。ルヴァンスレーヴには一目置いているようですが、感触は上々でしたね」

加茂「その物差しになったコマビショウの前走は“動きたい時に動けず、そこで勢いを付けられなかったのが誤算だった”と、陣営も力負けではないことを強調してはりました。スムーズに走れるという点で、初めてでも広い東京コースは合いそうやし、自分の力を発揮できれば、このメンバーでも不様なレースにはならんと思いますわ」

細川「初ダートの前走で驚かされたタイセイアベニールですが、“体型的にダートが合うんじゃないかと思っていた”と、西村師は驚いてはいませんでしたね。ここは相手強化のみならず、距離延長も鍵となりますが“この舞台なら流れに乗れると思うし、再度好走を期待している”と、かなり前向きでしたよ」

福田「プロスパラスデイズの前走は、転厩緒戦だったこともあって陣営のトーンが今一つやったんやけど、嬉しい誤算ちゅうか、強いレースぶりに能力の高さを認識したそうなんや。そやから、今回は一転して前向きなコメントのオンパレードで、藤野助手も“緩かった馬体が締まってきたことに加えて、後肢の踏み込みもしっかりしてきた”と、仕上げに手応えを感じている様子やったで」

瀬古「前走でオープン勝ちを果たしたバイラですが“レース後もまだ走り切っていない感じで余力が残っていた”という江口助手の話からも、距離の１ハロン延長は問題ないでしょう。それよりも今回は実績一息の左回りがポイントとなりますが、これまでの左回りでは直線で内にモタれて満足に追えないことが多かったので、放牧先や帰厩後も左回りで調教できる火曜日にＣＷコースで慣らすなど、対策は施してあります。右回りの時のようなスムーズな走りができれば、可能性はありますよ」

小野智「ダートで仕切り直しとなるリョーノテソーロですが、“正直、マイルは長いかもしれない。今後のことを考えて使ってみるが”と、意外と武井師の歯切れが悪かったんですよ。昨年も同じ馬主のリエノテソーロで人気を裏切っちゃってますから仕方ないかもしれませんが、デキに関しては“今までで一番いいくらい”とのことで、軽くは扱えませんね」

デスク「あとは、ポツンと◎を打っているのが若干２名だな」

西田「セイウンクールガイの前走は、芝を試したもので参考外と見るべきですが、休養明けでデキそのものが足りなかったもので、今回は叩いてガラリ一変しています。怖がりな気性で未勝利脱出に７戦も要した馬ですが、もともと陣営は“世代トップレベルの能力がある”と期待していた馬で、距離延長も楽に先行できる分、プラスに働くと考えて◎を打った次第です」

伊利「僕の◎ベストマイウェイは、前走で早々とステッキが入るなど反応の鈍さこそ見せましたが、ラスト３ハロンを１２秒６−１２秒５−１２秒３の加速ラップでまとめたあたりに本格化の兆しを感じさせました。それを裏付けるかのように、最終追いの時計も自己ベスト。目下の充実ぶりに賭けてみたいですね」

デスク「まぁ、２人とも説得力がないわけではないんだが、そんなに荒れる重賞でもないからな……。俺はグレートタイムからチョロチョロと買ってみようかと。ルヴァンスレーヴを連れてきたら全然儲かんないけどな」

木谷「おっしゃる通り、荒れないレースですからねぇ、僕もお手上げです。今年はルヴァンスレーヴとグリムに幾らぶち込めるかっていう感じもしますが、やっぱりそれでは面白くないので、５００万圧勝のプロスパラスデイズを絡めてみたいですね。馬名の意味も“好景気時代”とか縁起が良さそうですし」

デスク「俺のプロスパラスデイズは、直近でいつだったか……。あぁ、全く思い出せんな」