「数字」で楽しむW杯ロシア大会 開幕前に知っておきたいトリビアまとめ

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最年長出場記録更新の瞬間を見逃すな

エジプト代表の45歳、GKエサム・エルハダリは母国のW杯出場にも貢献した不動の守護神 【写真:ロイター/アフロ】

【45】
 エジプト代表のGKエサム・エルハダリは、73年1月15日生まれの45歳。なんと出場国の監督3名(セネガルのアリュー・シセ、セルビアのムラデン・クルスタイッチ、ベルギーのロベルト・マルティネス)よりも年上なのだ。

 そんなエルハダリはロシアでピッチに立てば、W杯の史上最年長出場記録を更新することになる。現在の最年長記録保持者は同じくGKのファリド・モンドラゴン(コロンビア)。彼は4年前のブラジル大会で、日本戦に途中出場して「43歳3日」の新記録を打ち立てたが、わずか1大会でまた歴史が変わることになりそうだ。

【7】
 一方で、今大会の登録選手で最年少は、99年1月4日生まれのオーストラリア代表FWダニエル・アルザニ。19歳の彼はサプライズ招集を受け、6月1日にA代表デビューを飾ったばかりという新星だ。

 彼を含めて、今大会の“10代プレーヤー”は総勢7名。中でも、フランスのキリアン・エムバペ、イングランドのトレント・アレクサンダー・アーノルドは、パリ・サンジェルマンとリバプールという欧州のビッグクラブで主力を担っている注目の逸材だ。また、日本とグループステージで対戦するセネガル代表にも19歳のDFムサ・ワゲが選出されている。彼はベルギーのオイペンで、豊川雄太とチームメートである。

【71】
 今大会の最年長監督は、90年、10年、14年に続き4度目のW杯を指揮するウルグアイ代表のオスカル・タバレス監督だ。71歳でのW杯指揮は、大会歴代2番目の長寿となる。一方で最年少監督はセネガルのシセ監督で42歳。02年の日韓大会でセネガル代表のキャプテンを務めた彼が生まれた数年後には、29歳上のタバレス監督は、もう指導者キャリアをスタートさせていた。

【29.6】
 英『テレグラフ』紙のデータによれば、出場32カ国の中で最もチーム平均年齢が高いのは、前回大会で旋風を巻き起こしたコスタリカと初出場のパナマでともに「29.6歳」。メキシコ(29.4歳)、アルゼンチン(29.3歳)がこれに続く。

 反対に平均年齢が最も低いのはナイジェリア代表で「25.9歳」。その上にいるのがフランス、イングランド(ともに26.0歳)で、上位進出を狙う強豪2カ国は若いメンバーをそろえていることが分かる。

 なお、日本代表の平均年齢は、W杯メンバーでは国内歴代最高齢となる「28.6歳」だが、これはブラジル、アイスランドと並んで32か国中8番目となっている。

国内組100%と海外組100%

吉田(左)と岡崎(右)もプレーするプレミアリーグからは多くの選手がW杯へ 【写真:ロイター/アフロ】

【100】
 今大会の出場チームで、登録メンバーの全員が国内リーグでプレーしている国、つまり“国内組100パーセント”のチームはイングランド代表のみ。反対に、全選手が国外組で自国リーグの選手が1人もいないのはセネガルとスウェーデンの2カ国だけだ。

 ちなみに日本代表の内訳を見ると、海外組が15人で、国内組が8人。海外組の人数はW杯に出場した歴代の日本代表で最も多いが、実は国内組の人数が8名というのは出場32カ国で9位タイの多さであり、それほど少なくはない。

【16】
 今大会に最も多くの選手を送り出したクラブは、イングランドのマンチェスター・シティで16名。レアル・マドリー(15)、バルセロナ(14)、チェルシー、パリ・サンジェルマン、トッテナム(12)がこれに続いている。

【123】
 今大会の出場選手を所属リーグ別で見ると、吉田麻也や岡崎慎司もプレーしているイングランドのリーグが123名で最多となり、次いでスペイン(81)、ドイツ(67)のリーグがトップ3になる。

【8】
 前回王者ドイツは、10年南アフリカ大会の準決勝スペイン戦(0−1)の黒星を最後に、W杯本大会で8試合連続無敗を継続中。歴代のW杯連続無敗記録は、50〜60年代にかけてブラジル代表が記録した「13試合」。今大会でドイツが順調に勝ち進めば、ブラジルの記録を塗り替えるかもしれない。

【3】
 フランス代表を率いるディディエ・デシャン監督は、今大会に参加する32カ国の指揮官の中では唯一、選手としてW杯優勝を経験したことがある。もしロシアで母国を頂点に導けば、マリオ・ザガロ(ブラジル)、フランツ・ベッケンバウアー(ドイツ)に続いて、選手・監督の両方でW杯を制覇する史上3人目となる。
(文:寺沢薫/スポーツナビ)

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