日本ハム・石川直也が目指す場所「いつかは最終回のマウンドを」

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テレビで見た斉藤和巳さんに刺激を受けて

苦しみながらも4月3日の東北楽天戦でうれしいプロ初セーブ。指揮官の起用に結果で応えた 【写真:BBM】

 最速152キロを誇るストレートとともに、若き右腕の大きな武器になっているのが落差の大きいフォークボールだ。ピッチングの生命線となっているウイニングショット習得の背景には、かつて沢村賞にも輝いたあの右腕の存在があった。

──過去3年に比べ、自分の中で技術的に一番レベルアップできているなと感じられる部分はどこですか。

 試合の中で修正できるようになってきたことですかね。いままでは悪いとそのままズルズルと失点を重ねてしまっていましたけど、いまは悪いなりにも立て直すことができているので。そのあたりは入団して4年目ですけど、少なからず成長はできている部分かなとは思います。

──自分の一番の武器は?

 やっぱり真っすぐです。まだまだ本当に力不足ですけど、いつかはバッターが分かっていても打てないような真っすぐを投げたいという気持ちは常にあります。

──過去のインタビューで理想の投手に元福岡ソフトバンクの斉藤和巳さんの名前を挙げられていたことがありましたが、何かきっかけがあったのですか?

 小学生のときにテレビで斉藤さんのピッチングを見てカッコいいなと思ったのと、鋭く変化するあのフォークボールを投げたいと思ったのが始まりですかね。

──現在のピッチングの生命線にもなっているフォークボールを覚えたのは斉藤さんの影響?

 完全にそうですね。まだ小学生だったので本当に遊びの延長線上ぐらいの感じでしたけど、斉藤さんの投げ方をマネしながら覚えました。もちろん最初は全然落ちませんでしたけど、体も手も大きくなるにつれて徐々に落ちるようになってきました。いまとなっては変化球の中では一番自信があるボールですし、これからも真っすぐとのコンビネーションをもっと磨いていきたいと思っています。
──自分がさらにレベルアップするために、いま一番重点的に取り組んでいる課題は何ですか?

 もう僕の場合ははっきりしていて、フォアボールが多いことですよね。打たれた試合のほとんどがフォアボールから崩れていますから。吉井(理人)コーチからも「抑えをやるんだったらフォアボールの数をもっと減らさないといけないよ」とずっと言われていますし、そこは自分の最重要課題としてずっと取り組んでいます。

──交流戦で対戦するセ・リーグのバッターたちにはどんなイメージを持っていますか。パ・リーグのバッターとは違う?

 パ・リーグのバッターよりも、技で勝負してくる選手が多いかなと感じています。スイングもそうですけど、カットの仕方だったりを含めて。どちらかというとパは力で勝負してくる選手が多いので。そのあたりで攻め方も交流戦では少しアプローチを変えていかないとダメかなとは思っていますし、何とかチームの勝利に貢献できるようなピッチングをしていきたいです。

──最後に残りシーズンの抱負を聞かせてください。

 もちろんチームとしては優勝です。交流戦前あたりから調子も上がってきていますし、何とか首位の西武をつかまえたい。個人的にホールドの数もいいところにいるので、あわよくばタイトルを取りたいですし、最終的には抑えのポジションをもう一度奪い取りたいです。

(取材・構成=松井進作 写真=高原由佳、BBM)

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