武井壮「仲間との連携が密接で、重要」 シッティングバレーは思いをつなぐ競技
シッティングバレーに挑戦した武井壮さん 【写真:荒木美晴】
今回、陸上・十種競技の元日本チャンピオンでタレントの武井壮さんがシッティングバレーボールに挑戦するNHKの取材現場に同行。女子日本代表と試合を行った武井さんに、競技の魅力や奥深さを聞いた。
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ボールの動きは生き物のよう
武井さんも普段しない、床にお尻を付けた状態で移動することに苦労していた 【写真:荒木美晴】
一般のバレーボールコートより小さいんですが、座ると動きが制限されて届く範囲が狭まるので、かなり広さを感じました。だからこそ、相手のプレーを予測して動くといった「読みの深さ」が大事になるんです。ボールが生き物のようにワンプレーごとに違う動きをするので、チームメートとの連携は、今までやったどのスポーツよりも密接で、重要な競技だと感じました。
女子代表の真野(嘉久)監督が「合宿では8時間集中して練習している」っておっしゃっていましたが、その理由が分かりました。試合では、仲間にボールをつなぎたい、仲間がしてくれたプレーに報いたいという思いの連続で、個人種目のスポーツをやってきた僕はこういう絆を感じることが少なかったので無限の楽しさを感じて、プレーしている間はほとんど疲労感を感じませんでした。
代表選手のプレーは最上級の教科書
日本代表選手のプレーを見ることで、みるみる上達していった 【写真:荒木美晴】
でもプレー中、体を後ろから前に倒したりの動作は両脚があるとどうしても邪魔になってしまいます。シッティングバレーでは、片脚を曲げている状態でそれをすると、どうしてもお尻が浮いてしまうのでファウルになりがちです。なので「脚がない」ということも、この競技には有利に働く武器にもなるんです。
パラスポーツで最も重要なのは、脚が不自由な人も腕が動かない人も、その不自由さをカバーする技術を身に付けて、自分の競技に最適な動きを探すという作業だと思います。僕はいろんなパラスポーツに挑戦していますが、それはどの競技でも同じだなって感じるんです。失った機能をそれ以上に取り戻して、パラスポーツの舞台に立って我々健常者をしのぐプレーで戦っているのがパラリピアン。それがよく分かります。
健常者も未経験者も一緒に楽しめる
日本代表にエールを送る武井さん。シッティングバレーを十分楽しんだ様子だった 【写真:荒木美晴】
毎回言っていますが、パラスポーツを経験することによって、僕自身も自分が楽しめる場所が増えたな、と感じています。そこには健常者のスポーツに僕が戻った時に役立つ感覚や技術が多くあります。今回もシッティングバレーを体験してみて、自分の競技への財産が増えたと思うし、人生が豊かになっていくことを実感できます。
でも、パラスポーツ、やっぱ勝てねーんだよな!
■武井壮プロフィール
陸上・十種競技の元日本チャンピオン。スポーツ番組やバラエティなど、テレビやラジオを中心に活躍しつつ、2015年フランスで行われた世界マスターズ陸上の4×100mリレー(M40クラス)で金メダルを獲得。今でもさまざまなスポーツにチャレンジし続けている。現在はプロテストを目指してビリヤードにも挑戦中。
■「武井壮のパラスポーツ真剣勝負!」
6月3日(日) 19:00〜19:46 BS1
「百獣の王」武井壮さんがパラスポーツに挑戦、トップアスリートと真剣勝負!
次回放送は「パラバドミントン」。車いすクラスの男女日本チャンピオンの長島理選手&山崎悠麻選手相手に、百獣の王はどう立ち向かうのか!?
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