マスターズは攻めに徹した若手が健闘 躍動した小平智は早くも1年後に照準

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勢いある20代が上位4人を独占

優勝した27歳のパトリック・リードをはじめ、今年のオーガスタでは20代の選手が躍動した 【写真:ロイター/アフロ】

 ゴルフ海外男子メジャー初戦のマスターズが終わった。米国のファンにとっては、タイガー・ウッズ(米国)3年ぶりの出場、今季好調なフィル・ミケルソン(米国)の大会4勝目へのチャレンジなど、話題豊富な大会として大きな期待を集めた。

 2人ともに予選通過はしたものの、アクセル全開とはいかず、優勝戦線に加わることなく終戦した。優勝争いの結果はご存じの通り27歳のパトリック・リード(米国)がメジャー初優勝。闘志むき出しのゴルフで後続を退けた見事な勝ちっぷりだった。敗れたとはいえ、2位となった29歳のリッキー・ファウラー(米国)、3位に入った24歳のジョーダン・スピース(米国)と4位の23歳、ジョン・ラーム(スペイン)の健闘も光った。

 リーダーボードをあらためて見てみると、4人に共通するのは全員が20代ということ。勢いを存分に生かし、後ろなど振り返ることなくスコアを伸ばすことに終始した。全員のコメントに共通したのは、「とにかくバーディーを取り続けること。相手を見てはいけない」と、攻めに徹することだった。トップ3は全員が米国出身。パトロンの後押しを受けての戦いは見応えがあった。

松山は結果を残せず「調整は失敗」

初出場の小平は28位に納得と不満の入り混じる表情。気持ちは早くも1年後へと向かっている 【写真:ロイター/アフロ】

 若手が強さを発揮した大会となり、4人が出場した日本勢でも、エースの26歳・松山英樹、28歳の小平智の20代コンビが4日間を戦い抜いた。宮里優作、池田勇太の日本賞金王の2人は、残念ながら予選通過に遠く及ばない成績で予選落ちを喫した。

 松山は2月に発症した左手親指付け根の痛みのため、すべての感覚が間に合わなかったのか、「期待ゼロ」の状態で大舞台に乗り込んだ。初日からいいところなく出遅れると、予選は通過したものの、「到底納得できない」という19位に終わった。「こんな位置でプレーするようじゃいけない」と、最終日は最終組がハーフターンをした時点で早々にコースを後にした。

「やれるかもしれないとも思っていたが、結果を見れば調整は失敗ですね」とわずかに抱いていた期待も砕かれた松山。調整遅れについては「けがとは関係ない」とした。世界ランキング2位まで上り詰めた時季の強さを取り戻すことができるか。「けがをしない体をつくって、練習できれば」と、残り3つのメジャーでリベンジを期す。

 初出場のマスターズで躍動したのが小平だ。予選を余裕で突破し、トータルイーブンパーの28位タイに入ったが、それでも「ゴルフの内容を見ればもっと上に行けたと思います」と納得と不満が入り交じる表情。「難しい環境でプレーするのが楽しい」と、海外転戦を続けてきた今年の1月から大きく成長した。

 攻撃ゴルフを信条とする小平にとって、攻め抜くマスターズの戦いは心地良かったに違いない。心残りは、一度も60台のスコア出せなかったこと。「悔しいし、来年も絶対戻ってきて60台を出します」と、早くも1年後に照準を合わせた。世界ランク50位に滑り込んで、大会直前で出場権を勝ち取った勢いそのままに、貴重な4日間を終えた。

耐えるだけではオーガスタ制覇は難しい

宮里は耐えるゴルフを続けたが、予選通過ならず 【写真:ロイター/アフロ】

 残念だったのは宮里優作と池田勇太の2人。初出場の宮里はトータル10オーバー、75位タイで予選落ち。初日は終盤まで耐えるゴルフを続けたが、耐えるだけではオーガスタの女神は微笑まない。15番パー5で池地獄に陥りトリプルボギー。加えて宮里を苦しめたのはグリーン上。「3パットを7回くらいした」(実際には6回とカラーからを含めて7回)と、パットの数字は予選ラウンド2日間で下から5番目。3パットの数も全選手中、最多。初の舞台はパットで流れを作れなかった。「打ちのめされて学ぶことがある。来年も戻ってきたい」と前を向いた。

 2年連続4回目の出場となった池田勇太もきっかけをつかめないまま、トータル9オーバーで69位タイ。2日間で姿を消した。「悲惨です。やることが死ぬほどある」とうなだれたが、暗い話題ばかりではない。予選2日間のバーディー数は「8」で11位タイの数字。攻める姿勢を貫いたのは、今後につながる。とはいえ、10ボギー・2ダブルボギー・1トリプルボギーでは、やはりスコアメークはつらい。「課題がたくさんあります」と言い残す姿にも元気はなかった。

 攻撃姿勢が最大の攻略ポイントだった今年のマスターズ。予選ラウンドではただでさえ難しいグリーンに、ピンの位置も「決勝ラウンドかと思うような位置ばかりで難しかった」と各選手が振り返った。それが一転、最終ラウンド、特にバックナインのピンの位置は「どうぞバーディーを取ってください」という位置だった、とウッズがいうように、後半はバーディーラッシュ。やむことなく大歓声が聞こえた。ひたすらバーディーを重ねるには技術だけではなく気持ちも必要。ベテランほど怖さが蓄積されていくなか、“ガラスのグリーン”と呼ばれるオーガスタの高速グリーンでも強気の姿勢で攻める。そんな恐れ知らずの若者たちが活躍したのもうなずける。
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