松山英樹とP・リードの明確な差 データ分析で見えた長いパットの違い

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松山英樹7度目のマスターズはトータル3アンダー単独19位フィニッシュとなった 【Getty Images】

 2018年のゴルフ海外男子メジャー初戦「マスターズ」は、パトリック・リード(米国)の優勝で幕を閉じた。トータル15アンダーの優勝スコアに対し、19位の松山英樹はトータル3アンダー。この12打の差はどこから生まれたのだろうか。各部門別の数字を見てみる。

バーディ合戦となった今年のマスターズ

 まずパーオン率。4日間を通して、リードは66.67%で全体21位タイ。松山は65.28%で23位タイと大きく差は出ていない。フェアウェイキープ率はリードが66.67%で13位タイ、松山は65.28%で16位タイ。僅差の違いでは、12打の差は出ない。何が大きく違ったのか。答えはパットだ。

「ガラスのグリーン」と呼ばれるオーガスタナショナルGCのグリーン。大きな起伏がいくつも入り乱れ、乗せる場所を間違えれば苦労は免れない。加えて、大会を通して、天候にも左右されるコンディション。予選ラウンドは硬く締まっていたが、決勝ラウンドは雨の影響もあって軟らかく、ショットも止めやすくなった。

 そんな状態にいち早く対応して、バーディパットを入れていくことが求められた今大会。リードは大会を通して平均パットが1位。パーオンしたホールでの平均パットも1位。もともと強気のプレーで知られるリードは、今大会も強気のパット見せていた。ロングパット、ミドルパット、ショートパットとまんべんなく上位。寄せる、狙う、確実に入れる3拍子がそろっていたからこそ、パットでスコアをつくることができた。

 この3拍子のバランスが悪かったのが松山だ。2日目、3日目には上がりの18番でショートパットを外してボギー。入れて波に乗りたいミドルパット(10〜20フィート)の数字を見ても、リードが9位タイなのに対し、松山は42位タイ。ロングパット(20フィート以上)ではリード3位に対して、松山は43位タイ。総合順位は32位タイ。パーオンホールの数字も31位タイ。バーディパットを沈めて歓声を浴びる機会が少なかったのが敗因といえそうだ。

練習量を取り戻した松山の逆襲に期待

優勝したリードは2イーグル・22バーディと、攻めてスコアを伸ばした 【Getty Images】

 ちなみに20フィート以上のパット数で見ると、リードが18回に対して松山は30回。ショットメーカーの松山が、そもそも寄せることができていなかったというのもあるのだが、それにしても松山のパットはカップに嫌われたと言っていい。

 このパッティングの違いは自ずとバーディ数にも直結する。優勝したのだから当然なのだが、リードは2イーグル・22バーディで1位。松山はイーグルなし、バーディも12と、予選通過を果たした選手の中で下から6番目だった。メジャーのタフなセッティングといえども、勝つためには、パットを入れるしかない。日本女子ツアーで昨年賞金女王に輝いた鈴木愛は「ゴルフの7割がパット」と言い切る。入れるためにどうするか。「いいタッチは出ている」といくら言っても、入らなければ同じだ。

 米ツアーに来て驚くのが、選手が使うコースメモの中身。特にグリーンの傾斜や起伏を記したページは日本ツアーのものとは格段にその精密さが異なる。飛ばし屋でなくとも勝てない選手は大勢いる。どこに勝機を見いだすか。今回はケガの影響もあって調整が遅れた松山。日頃からの練習量が復活したあかつきには、定評のあるショットに加え、パット改善のさらなる取り組みがメジャー勝利を呼び込むと言えるだろう。
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