松山英樹と上位に大きな差が出た3日目 後半に弾みつけるアウトでスコア伸ばせず

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ムービングデーでの浮上を狙った松山だがスコアは伸ばせず。トータルイーブンの21位タイにとどまった 【Getty Images】

 ゴルフの海外男子メジャー初戦「マスターズ」3日目は、後半に2イーグルを奪取し、神がかり的なプレーを見せたパトリック・リード(米国)が首位に立った。一方、2位のローリー・マキロイ(北アイルランド)、3位のリッキー・ファウラー(米国)、4位のジョン・ラーム(スペイン)は、アウトコースで大きくスコアを伸ばした。

 この日のホール別難易度を見てみると、「2番(パー5)―16番目」、「6番(パー3)―15番目」、「7番(パー4)―12番目」、「8番(パー5)―14番目」の4ホールでスコアをいかに伸ばしたかが、上位進出の条件となっている。マキロイはこの4ホールを3アンダー。ファウラーは4アンダー、ラームは3アンダー。マキロイとファウラーは前半を「31」、ラームは「32」。スコアがもっとも動くといわれるムービングデーの序盤でアドバンテージを取った。

松山「ビッグスコア出そうな雰囲気ない」

 この日イーブンパー、トータルでもイーブンパー・21位タイにとどまった松山英樹はどうだったのか。

 7番ではセカンドをピン奥1.8メートルにつけてバーディを奪ったが、前半のハイライトはここだけ。2番ではティショットをバンカーに入れ、6番はチャンスにつかず、8番もティショットが右のバンカーにつかまった。4番をボギーとしているため、前半は「36」でスコアは動かず。後半に向けて勢いをつけることなく、3日目を終えた。

「ビッグスコアが出そうな雰囲気はない」と、気落ちした松山。ケガや調整不足なども重なり、初メジャータイトルは遠のいた。「5アンダーか6アンダーを出していればおもしろい位置にいられたけど」と本人が言うとおりなのだが、この日の松山を見ていると、要所で見せてきた強さは影を潜めた。我慢のゴルフを貫き通すだけではマスターズを制することはできない。昨年のWGCブリヂストン招待のぶっちぎり優勝で見せたような威圧感を見せてこそ、メジャー制覇を果たせるのだ。

 首位のリードは、「雨の影響でコースコンディションが劇的に変わって、アジャストするのに4ホールかかった」というが、そこからギアを上げた。マキロイ、ファウラー、ラームら世界ランク上位者は、ムービングデーの空気をいち早く察知し、前半からチャージをかけた。日本、中国、バハマ、米本土と世界中で勝利した2016年後半から17年前半を見ても、アジャスト能力は松山も得意とするところ。彼らに負けないパワーと技を持っている松山だけに、余計にこの日のアウトでの出遅れが悔やまれる。昨年は、最終日に大爆発の67をマークした。今年も、せめて最後は世界ランク6位の力を存分に見せて、前半から飛ばしてほしいと願う。
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