◎の数は王者レッドと互角、その馬とは? スプリントGI高松宮記念の記者座談会

競馬専門紙「優馬」

塗り替えられるか勢力図 穴馬はコレだ

目黒「前走は放牧明けだったレーヌミノルですが、休養先の石川県が例年以上の豪雪で“あそこは屋根付きだから、調教自体はしっかりやれていたんだけど、北陸道が一時通行止めになったりした影響で、帰厩予定の時期が少しずれ込んでしまったからね。調整自体が少し急ピッチになったし、直前の追い切りもいつもより速かった。そういう影響が実戦に出てしまったのかな”と、本田師は思わぬ誤算があったことを強調していましたね」

デスク「確かに1200m戦なのにこれほど力むとは、という走りだったな」

目黒「本田師も“確かに少し力んでいた。それでも勝ち馬からコンマ1秒差に踏ん張っていたし、決して悪くない内容だったよ。元々、のんびりした気性の馬で普段は凄く落ち着いているんだけど、レースになるとスイッチが入る馬。1回使って調整も順調にきているし、上積みは感じる。あとはレースにいって、自分のリズムで走れるかどうかだろう”と話してました。初の古馬相手だったマイルCSで4着に踏ん張った内容を考えても、実力的にここに入っても見劣りはしないですし、むしろ、前走でうまくガス抜きができたことで、ここで本領発揮してくれるのではないかと思います」

須藤レーヌミノルの前走は、久々の1200m戦だったことを考えれば、よく対応できていたと思いますよ。無理に控えるより、思い切ってハナへ行くような競馬をすれば面白いんじゃないでしょうか」

木谷「僕は全く人気がないですが、ジューヌエコールに期待してます。50キロとはいえレコード勝ちの函館スプリントSが強かったですし、今回は2戦2勝の福永騎手とのコンビになりますしね。先週もミスターメロディでファルコンSを勝ったように、中京を得意にしているジョッキーですから、3着ならと思ってます」

デスク「他の誰一人として△もない馬に“3着なら”で◎か。木谷らしいと言えばらしいんだがな」

「今回は予想欄がないので援軍にはなれなかったですが、関西馬の中で気配の良さが目にとまったのはジューヌエコールですけどね」

木谷「あと、こちらは賛同される方も多いと思うんですが、シャイニングレイにも期待してます。前走は度外視できる敗戦ですし、CBC賞の末脚が忘れられないですよ。中京は年明けの開催からB→A→Bコースと来ていて、先週までの内が良かった馬場とは違って外差しも利く可能性もありますから、2走前の再現もあるんじゃないでしょうか」

久光「とにかくシャイニングレイのCBC賞はケタ違いの脚でしたよね。血統的なスケールは大きい馬ですし、僕も久々と大外枠が響いた前走は度外視して狙う価値があると見ています」

広田「陣営も前走については“休み明けでやや完調手前の状態に加えて、大外枠で前に壁を作れずに道中折り合いを欠いてしまったことが敗因”とのことでした。元々体質面が弱くてそれほど使い込める馬ではないので、前走後はここ目標に調整されていましたが、予定通り入念に坂路で乗り込まれて力を出せる態勢は整ったと言えます。折り合い面が鍵になるだけに枠はできるだけ内が良かったんですが、残念ながら8枠16番ということで、いかに宥めて脚をためられるかが鍵となりそうですね」

木谷「あともう一頭、前哨戦のオーシャンSを勝った割りに人気のないキングハートも侮れないと思いますよ。人気の一角ファインニードルとはこれまで4回対戦して2勝2敗ですから、決して逆転不可能ではないはずです」

デスク「穴馬の話になると、急に木谷の発言が増えるな」

山崎キングハートは取材の感触も悪くはなかったですよ。脚元の関係で2走前なども坂路中心での仕上げでしたが、前走はコースでしっかり追われていたように、状態が良くなっていたんだと思います。この中間もコースで追われて好調をキープできてますし、“相手は強くなるけど楽しみはある”と、陣営も満更ではない様子でした」

久光「あと、穴中の穴ならリエノテソーロを。今回から着用するブリンカーの効果が、調教でも抜群に見て取れますから、一変があっておかしくはないですね」

三代川「さっき、ファインニードルの推奨理由として挙げた連対馬の前走に関するデータなんですが、それをクリアした残る2頭が、レッドファルクスナックビーナスなんです。そのナックビーナスには、もうひとつ面白いパーソナルデータがありまして、10番よりも外の枠を引いた時はずーっと凡走していて、前走で初めて2着に来たんですよ。これは力を付けた証拠と見ていいんじゃないでしょうか」

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著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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