日経賞1番人気馬オッズに興味深い傾向 単勝1倍台の過剰人気は黙って消し?

JRA-VANデータラボ

1番人気馬の単勝オッズに注目

 今週末は高松宮記念を中心に4つの重賞が控える。今回は土曜日に中山で行われる日経賞にスポットを当てることにする。同レースの過去10年のデータを分析すると、1番人気馬の単勝オッズで、興味深い傾向が見えてくる。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用。過去10年のデータを対象に分析した。

日経賞の人気別成績(過去10年)

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まずは過去10年の日経賞における人気別成績を見ていくことにする(表1参照)。なお、阪神で行われた11年の成績は除いている。1番人気の成績は【3.1.1.4】。勝率33.3%で連対率は44.4%、複勝率55.6%。特別いいわけでもないが、悪いわけでもない。4番人気が【3.1.1.4】という成績で、1番人気と同じ。配当を考えれば、4番人気の方が狙い目と言える。

 また、6番人気や7番人気の複勝率が33.3〜44.4%と高め。二けた人気馬の激走もあるが、中位人気の方が狙い目になりやそうだ。

日経賞1番人気馬のオッズ別成績(過去10年)

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 1番人気に話を戻し、同人気の実際のオッズについて調べてみた(表2参照)。1.0〜1.4倍、1.5〜1.9倍、2.0〜2.9倍、3.0〜3.9倍の4パターンに分類し、成績を見てみることにする。すると、2.0〜2.9倍が【3.1.0.1】という好成績という結果が出た。3.0〜3.9倍は1番人気としてはやや支持が弱いタイプで、不安視されているともいえる。したがって、不振傾向もある程度は納得できるが、単勝1倍台という大本命馬が奮わない点は意外だった。

 単勝1倍台に支持された馬は、12年のルーラーシップ(3着)と17年のゴールドアクター(5着)。前者は前走有馬記念で4着、後者は前走有馬記念で3着という成績。人気になっても不思議はない実績馬ではあった。しかし、厳しい目で見ると、過剰人気だったとも言える。その理由は後に述べることにする。

日経賞出走馬のオッズ別成績(過去10年)

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は日経賞出走馬すべてのオッズ別成績。1番人気以外の馬も集計して記載した。2.0〜2.9倍以外で目立つのは、5.0〜6.9倍の好成績。【2.2.2.5】で複勝率は54.5%ある。単勝20倍以下の伏兵を見ると、50〜99.9倍で好走馬が1頭(14年ホッコーブレーヴ)、100倍以上も1頭(12年ネコパンチ)好走馬がいる。常に狙うのは難しいタイプだろうが、大穴の食い込みもあるレースと考えておきたい。ともに母父にダンシングブレーヴを持つという共通項がある。

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