【新日本プロレス】春のNO.1トーナメントNJCが開幕 エルガン、ロビンソンが1回戦を突破

高木裕美

YOSHI-HASHIと飯伏が前哨戦で火花

YOSHI-HASHIと飯伏が前哨戦で火花 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 NJC優勝者を迎え撃つ立場のIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカは、3.6大田区総合体育館で「偽・決別宣言」をしたマネジャー・外道を引き連れて入場。「一生、オレと外道さんでカネの雨を降らし続けてやるからな」と誓った通り、絆の深さを実証した。この日はYOSHI-HASHIと組んで、飯伏幸太&チェーズ・オーエンズ組と対戦。

 4年前の3.6「旗揚げ記念日」では一騎打ちを行っているオカダと飯伏は序盤から激しいエルボー合戦を展開。また、3.11尼崎ではNJC1回戦で戦うYOSHI-HASHIに対し、飯伏がテーピングの施された右肩にストンピングを見舞うと、強烈なチョップでダウンを奪う。しかし、YOSHI-HASHIも飯伏の蹴り足をキャッチし、コードブレーカーを炸裂。10分過ぎにはラリアットもクリーンヒットさせる。そのスキに、オカダがオーエンズにコブラクラッチで快勝。試合後も飯伏とYOSHI-HASHIは視殺戦を繰り広げ、飯伏が思わず中指を突き立てて挑発した。

復帰の棚橋が鈴木軍と激しい抗争

1回戦で激突する棚橋(左)とタイチが試合後ににらみ合った 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 右ヒザ変形性関節症で欠場していた棚橋弘至が、約40日ぶりに復帰。デビッド・フィンレー&トーア・ヘナーレと組んで、因縁の鈴木みのる率いる鈴木軍(みのる&飯塚高史&タイチ組)と対戦した。

 棚橋は1.27札幌でIC王座を賭けてみのると対戦。だが、執拗(しつよう)な右ヒザ攻めにあい、ヒザ十字固めでとらえられて無念のレフェリーストップ負け。至宝を奪われた上、翌日から欠場に追い込まれていた。

 みのるは、まだガウンを着たままの棚橋に対し、コールと同時に奇襲攻撃を仕掛けると、爆弾を抱える右ヒザへストンピングを連発。しかし、棚橋もドロップキックで振り切ると、5分過ぎにも、みのる、タイチ、飯塚に続けざまにドロップキックを連発。みのるをフルネルソンでとらえるが、みのるにヒザを蹴り上げられ、倒れたところでヒザ十字固めを決められてしまうが、棚橋はリングを転がって必死にエスケープ。その後も、みのるのスリーパーからのゴッチ式パイルドライバーを懸命にこらえ、起死回生のスリングブレイド。だが、ここで3.10愛知でのNJC1回戦で戦うタイチが乱入し、ストンピングを降らせると、棚橋を踏みつけてポーズ。「レッツゴータイチ」「タイチは帰れ」コールが交錯する中、タイチが顔面キックでダウンを奪ってみせる。だが、ラストライドは棚橋が阻止し、お返しのツイストアンドシャウト。しかし、棚橋とみのるが場外戦でやり合う間に、タイチが天翔十字鳳でヘナーレを粉砕。試合後、みのるが真っ白に輝くICベルトを手に、意気揚々と退場すると、リング上では棚橋とタイチが向かい合い、至近距離でにらみ合った。

TAKAが内藤の敗戦を予告「おまえはタップアウトする」

ザックが内藤との前哨戦でも関節技を見せた 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 2年ぶり2度目の優勝を狙う内藤哲也は、3.11尼崎のNJC1回戦で戦うザック・セイバーJr.と6人タッグで対戦。試合前に鈴木軍セコンドのTAKAみちのくから「いつ何時、どんな体勢でもサブミッションを決められる男」ザックのすごさをマイクでアピールされた内藤が、あいさつ代わりのエルボー、ドロップキックを打ち込むと、ザックも変形卍固めでお返し。サブミッションテクニックの片鱗(へんりん)を見せ付けると、内藤のパートナー・BUSHIのMXを阻止し、足をつかんで変形STFで完勝を飾った。

 試合後、改めてTAKAがマイクを握ると、「尼崎、勝つのは誰ですか」と客席に問いかけるが、観客からは大「内藤」コール。だが、TAKAは余裕を崩さず、「内藤、おまえはタップアウトする」と、内藤のギブアップ負けを 宣告した。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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