【新日本プロレス】春のNO.1トーナメントNJCが開幕 エルガン、ロビンソンが1回戦を突破

高木裕美

春のナンバーワン決定戦「NEW JAPAN CUP」が開幕。1回戦から激しい激闘が続く 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 新日本プロレスの春のナンバーワン決定トーナメント「NEW JAPAN CUP 2018」(NJC)開幕戦となる9日の東京・後楽園ホール大会では、NJCトーナメント1回戦2試合などが行われ、札止めとなる1719人を動員した。

 NJCは2005年に第1回大会が開かれ、今年で14回目。今年は全16選手が参加し、1回戦8試合が9日・後楽園、10日・愛知、11日・尼崎、12日・高松の4大会にわたって2試合ずつ実施。続く2回戦3試合を14日・富士と15日・後楽園で2試合ずつ行い、準決勝を16日・後楽園と18日・浜松で1試合ずつ、決勝戦は21日・長岡で開催される。優勝者には4.1東京・両国国技館大会で、オカダ・カズチカの持つIWGPヘビー級王座か、鈴木みのるの持つIWGPインターコンチネンタル王座、後藤洋央紀の持つNEVER無差別級王座への挑戦選択権が与えられる。

エルガンと石井が再び壮絶な肉弾戦

2年半ぶりのエルガンvs.石井戦は再び激しい肉弾戦に 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 この日はNJC1回戦2試合が行われ、14日、静岡・富士大会での2回戦の顔合わせがマイケル・エルガンvs.ジュース・ロビンソンに決定した。

 メインイベントでは30分近くに及ぶ死闘の末、マイケル・エルガンが石井智宏との壮絶な肉弾戦を制した。

 両者は15年の「G1 CLIMAX」公式戦でも対戦しており、その時は石井が勝利。2年半ぶりの一騎打ちで、序盤からエルボー、タックルでぶつかり合うと、15分過ぎには、エルガンが雪崩式ファルコンアローを敢行。石井も雪崩式ブレーンバスターで反撃に出るが、エルガンはなおもジャンピングハイキック、ローリングエルボー、ジャーマン2連発、ラリアット。だが、石井は意地でもキックアウトしてみせる。25分過ぎには、コーナーに乗せての雪崩式のハイジャック式パワーボムで石井の首がマットに突き刺さり、あまりの衝撃に客席からは悲鳴が起こるも、それでもカウントは2。

 なおもエルガンはコーナめがけてパワーボムで投げつけると、なおも食い下がる石井にブレーンバスター、ハーフネルソンスープレックス、裏拳、 ジャンピングパワーボムとたたみかけ、バーニングハンマーで3カウントを奪取。しかし、敗れた石井にも、大きな声援と拍手が送られた。

 勝利したエルガンは、石井の奮闘を絶賛した上で、「NJCはオレが勝つ」と優勝宣言。06年のジャイアント・バーナード以来、12年ぶり2人目となる外国人王者の誕生をアピールした。

ロビンソンが勝利でNEVER王者・後藤を挑発

ロビンソンがパルプフリクションで裕二郎をし止めた 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 セミファイナルでは、昨年に続きジュース・ロビンソンが高橋裕二郎を下しNJC1回戦を突破。試合後は、放送席に座るNEVER王者の後藤を挑発した。

 ジュースは米国でデビュー後、2015年に新日本に入団。昨年は2月に札幌で後藤の持つNEVER王座へ挑みシングル王座初挑戦を果たすと、4月の大分では内藤哲也のIWGPインターコンチネンタル王座、9月の神戸ではケニー・オメガのUS王座に挑戦。いずれも敗れ、王座戴冠はならなかったものの、すさまじい成長を見せつけた。

 1年前のリベンジを狙う裕二郎はステッキで殴打すると、さらにジャンピングキック、バックドロップを繰り出すと、場外戦でも指にかみ付く反則攻撃から、客席めがけてのショルダースルーで背中から出血させる。なおも裕二郎はイス上へフィッシャーマンバスターでたたきつけると、リングに戻してもう一発。さらにはジュースの股間をコーナーに打ちつけての雪崩式フィッシャーマンバスター。それでも決まらないと見るや、今度は急所攻撃からのマイアミシャイン、東京ピンプスで勝負をかける。しかし、ジュースはこのフィニッシュ級の猛攻を耐えしのぐと、ナックル、パワーボムからのパルプフリクションで勝利。試合後は放送席に座る後藤に熱視線を送り、「NEXT」を予告した。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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