中山牝馬Sは過去10年50万以上配当が3度 波乱の牝馬ハンデ戦、攻略ポイントは?

JRA-VANデータラボ

年齢別成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 年齢別では4歳馬が連対率ひと桁、複勝率も10.5%にとどまり、単複の回収率も50%前後と今ひとつ。5歳馬の成績が全体的に良く、6歳も上々の成績。また、複勝回収率で見れば7歳以上も147%を記録するため、4歳よりは5歳以上の馬を多く候補に入れたい。

枠番別成績(中山のみ)

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 阪神で代替された11年を除く9回の枠番別成績を見ると、内から外まで広く好走馬が出ている中、1枠のみ連対なし、2〜8枠はそれぞれ2連対以上と、明らかに1枠は苦戦している。複勝率や複勝回収率も踏まえて考えると、2〜6枠が計【8.7.5.80】複勝率20.0%、複勝回収率123%になる。7、8枠も複勝率は悪くないが回収率はひと息のため、内や外よりは中ほどの枠を中心に考えたい。

前走クラス別成績

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 前述のように、近年はここへ向かうステップに大きな変更があったため、前走についてはレース別よりもクラス別で見てみたい。目につくのは前走G1組の不振だが、今年は登録馬不在。人気サイドでは、前走1600万組が15年にシャトーブランシュが1番人気で5着に敗退するなど、1〜5番人気は計【0.0.0.6】。1600万組で好走した6頭中5頭は2桁人気馬のため、狙うなら穴馬にかぎりたい。

前走競馬場、距離別成績(距離は平地芝のみ)

表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 前走競馬場別では、小倉競馬出走馬15頭すべてが馬券圏外で、同コースになる中山組も回収率は低い。距離別では同距離の1800m組が【0.1.0.23】。また、主にG1・エリザベス女王杯組が占める2200mも【1.0.0.16】の不振だ。複勝回収率はこの1800mと2200mはともに22%。その他、1400m〜2400mであれば100%と以上と、明らかな違いがある点には注目したい。なお、1600mでは京都牝馬Sが15年までで、16年からは1400mに短縮されたが、その京都牝馬S組を除いても前走1600m組は【2.4.1.21】複勝率25.0%と上々の結果を出している。

 以上、中山牝馬Sの各種データをまとめてみたが、いくつか、成績の善し悪しがはっきり出ている項目も見られた。特に複勝回収率を見るとそれがはっきり出ており、前走別なら小倉・中山組、1800m、2200m組は低回収率。ほかに4歳馬や、前走もハンデ戦(オープン・重賞)で今回のハンデに増減があった馬、そして1枠や7〜8枠は複勝回収率が低いため、このあたりに該当する馬は買うにしても抑えくらいまでにとどめ、それ以外の馬で高配当を狙っていきたいレースだ。本稿執筆段階ではハンデは未発表だが、前走愛知杯6〜12着のシャルール、ワンブレスアウェイ、キンショーユキヒメ、ゲッカコウあたりは、もしハンデ据え置き(表3)なら好走馬の多い53〜54キロ(表2)の5、6歳馬(表4)になる。愛知杯も、前走「G3」「中京」「2000m」は好走が多く(表6〜7)、これらの馬が出走してくれば注目したい。

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