阪神芝1400mの重賞における脚質傾向 阪急杯は勝率・連対率とも「逃げ」好成績
阪急杯出走馬の前走着順別成績(過去10年)
表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
阪神C出走馬の前走着順別成績(過去10年)
表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走6着以下からの巻き返しも、阪急杯同様に多い。前走クラスやレース名を問わず、前走着順はあまり気にせずに予想を組み立てる必要がありそうだ。
阪急杯や阪神Cで複数回好走した主な馬
表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
これらの馬に対し、他場の重賞実績を調べると、また興味深いことがわかる。結論から言うと、芝1200mでも実績を残しているケースが多い。キンシャサノキセキやミッキーアイルはスプリンターズSでも好走。ワンカラットは10年のサマースプリントシリーズのチャンピオン。コパノリチャードやローレルゲレイロも芝のスプリントの王者。ガルボはマイルの実績もあるが、芝1200mでも対応。14年の函館スプリントSでは8番人気で勝利を果たした。最近ではダンスディレクターの存在が光る。昨年末の阪神Cでは7番人気ながら2着と好走した。
1400mのレースは、一般的にスプリンターでもマイラーでもこなせる距離だ。ただ、阪神芝1400mではスプリント能力の高さが大きな武器となりやすい傾向にあるようだ。
文:小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。