4年後は“みんなが知ってる”山本泰成に 16歳、インパクト残した初の五輪

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「本当に楽しめました」

五輪のスキースロープスタイルに日本男子として初めて出場した山本泰成、予選落ちに終わったが、インパクトはしっかり残した 【写真:ロイター/アフロ】

「めっちゃ楽しいです! めっちゃ気持ちいい!」。ハイテンションで語るのは、平昌五輪のスキースロープスタイル男子に出場した16歳山本泰成(尾瀬スノースポーツクラブ)。21世紀生まれの高校生オリンピアンだ。

 今年1月のワールドカップ(W杯)で8位入賞を果たしていた山本は、日本男子として五輪の同種目へ出場した初めての選手。今大会の目標を決勝進出に置いていたが、予選のスコアは70.40点で20位と、決勝へ進める上位12人に入れなかった。

 高さや華麗さ、独創性を競い合うXスポーツの1つとあって、選手たちは欧米系ばかり。試技を終えた選手たちが「YEAH!」と腕をぶつけて挨拶(?)するような雰囲気のなか、アジア人としてただ1人出場した山本は臆することなく、それどころか誰よりも明るく振る舞い、会場を沸かせていた。

「今まで一番の大舞台で一番良いコースを滑れて、本当に楽しめました。(ジャンプ中は)めっちゃ飛んでる! って思いました!」

試合後にはIOCの取材も

後半のジャンプセクションでは難度の高いトリックを披露 【写真:ロイター/アフロ】

 2本の試技とも、前半のジブセクションで転倒こそ免れたものの細かなミスが目立ち、後半のジャンプで高難度のトリックを決めて盛り返す展開。そして、山本のもう1つの見せ場はここからだ。最後の着地を決めた直後にカメラ目線でガッツポーズを決めると、フィニッシュ後は両手を突き上げ、もう一度会心のガッツポーズ。採点を待っている間もノリノリでカメラに、会場にとアピールを続けていた。

「(着地直後のカメラ目線のガッツポーズは)狙いました! カメラがある場所は分かってたんで、『おっしゃー!』ってどれだけ早く見れるか、みたいな。(決まって)自分のなかでもめっちゃグッドでしたね(笑)。一番沸かせたのは最後のキッカーと、後はゴールエリアかな(笑)」

 予選落ちした選手のなかでは、会場の歓声を最も浴びた山本の演技。試合後にはIOC(国際オリンピック委員会)の取材を受けるなど、初の五輪でしっかりとインパクトを残したと言えるだろう。

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