GI級集結! 京都記念をデータで斬る レイデオロ最有力も逆転ならアルアイン
前年国内G1連対馬の成績
表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
この中で、馬券圏外敗退を喫した9頭の共通点を探ると、ビートブラックを除く8頭は牝馬か4歳馬。ただ、今年は6頭すべてがこれに該当するため、材料には使えない。そこで前走の成績を見ると、前走で馬券圏外に敗退した馬が9頭中6頭。そして「3歳」か「牝馬」の限定戦だった馬が2頭で、どちらにも該当せず馬券圏外だったのは14年のジェンティルドンナのみである。昨年3着のマカヒキ(4歳)や、11年2着のメイショウベルーガ(牝馬)は前走馬券圏外から巻き返しているため、完全な「消し」とは言えないものの、消える可能性が高いのはこのタイプだ。
前年G1連対の4歳馬
表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走G1以外からの好走馬
表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
結論
今年は、前年のG1連対馬が上位人気(表1)を占めそうだが、その中ではまず断然人気が予想されるダービー馬・レイデオロが有力だ。表4で記したように、前走馬券圏外の馬や3歳か牝馬の限定戦だった馬は凡走が目立っている。今年のG1連対馬6頭のうち、これに該当しないのは、前走ジャパンC2着のレイデオロ1頭のみ。表5で挙げた、古牡馬相手のG1連対も満たしている。
ただ、同馬は皐月賞では5着に敗退。同じく表5で挙げた牡馬2頭が満たしていた、「皐月賞連対馬」ではないこと、加えて近年は1番人気がひと息という点は気に掛かる。逆転があるとすれば、その皐月賞を制したアルアイン。その他では、好成績の5歳馬のうち(表2)、牝馬戦とはいえ前走G1(表3)のクロコスミアで、買い目を少なく抑えたいレースだけに、絞るならこの3頭まで。もう1頭加えるなら、G1以外から同じく5歳のミッキーロケットが表6の実績面をクリアするものの、前走が日経新春杯という点で割引が必要だ(表4)。
文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。