【DDT】石川がHARASHIMA撃破で初代D王に! 両国で竹下の持つKO−D挑戦が決定

高木裕美

NωA解散 3人が新たな道へ

NωA解散。3人は「アイドル」を卒業し、普通のプロレスラーに 【写真:前島康人】

「NωA FINAL CONCERT in Korakuen Hall〜T2ひーとこれが本当のラスト!ファイナル!!最終決着戦!!!」では、この日をもって解散するNωAの大石真翔&勝俣瞬馬&MAOが、T2ひーの高木三四郎&大鷲透&平田一喜と対戦。勝利でラストマッチを飾り、涙の熱唱で「普通のプロレスラー」に戻った。

 NωAは高木三四郎大社長の命により、16年5.29後楽園大会で誕生。同年11月に開催される「DDTフェス2016」に、自前で音楽を披露できるユニットを確保すべく結成された。ユニット名は「ニュー・レスリング・アイドル」の略だが、アイドルは「IDOL」ではなく、カタカナ読みでの表記となっている。17年3.20さいたまでは、ユニットとしてKO−D6人タッグ王座を初戴冠。また、同年7月には勝俣&MAOがプロレスリング・ノアの「第11回グローバル・ジュニア・ヘビー級タッグリーグ戦」に出場し、3勝4敗と負け越しとなるも、10.1ノア横浜大会ではHAYATA&YO-HEY組の持つGHCジュニアタッグ王座にも挑戦。ノアでのリーグ戦およびタイトル戦でも、毎回、試合前に歌&ダンスを披露し、DDT以外のファンにも広く認知されることになった。

 だが、3人は昨年末、突如、解散を表明。12.24後楽園では「NωA、負けたら即解散撤回スペシャル」と題した6人タッグマッチも組まれたが、刺客があっさり敗れ、解散を撤回させることはできずに、最後の日を迎えることとなった。

 NωAの3人は、まずは最新曲「ωe are the HERO!!」でファンの喝采(かっさい)を浴びると、続いて2曲目に入ろうとするが、T2ひーがこれを阻止。平田は自身の入場テーマ曲がカットされた恨みをNωAにぶつけようとして、逆に3人の合体キックを食らってしまう。なおもNωAは3人同時のスワンダイブ式キックを繰り出すなど、息の合った攻撃を見せる。5分過ぎ、この日、21歳の誕生日を迎えたMAOが平田に手刀で競り勝つと、やがて、NωAとT2ひーによるダンス合戦に発展。最後はNωAの連係攻撃から勝俣が¡Hasta la vista!で平田を仕留めた。

 NωAとしてのラストマッチを終え、大石が「最後の試合で、皆さんの応援のおかげで勝つことができました。今日ここで解散します。でも、全員、次を見ています」とファンに語りかけると、MAOは「普通の女の子……プロレスラーに戻ります。ベイリーと組んで、いっぱい暴れていきたいので、応援よろしくお願いします」、勝俣は「自分は行きたいユニットが決まってます。そのユニットで個人のスキルを身につけて、解散して良かったと思えるように頑張りたい」、大石は「個人的な目標は、DDTにあるベルトをすべて獲ること。あとはKO−D無差別級さえ獲ればグランドスラムになる。狙いをKO−Dに絞って、ディーノとワチャワチャやっていきたい」とそれぞれが決意表明。最後にデビュー曲「ネバギバ☆I LOVE YOU」を歌うが、大石は途中から顔をクシャクシャにして、涙、涙。マイクをリングに置き、「アイドル」に別れを告げた。

 その後、MAOがベイリーとともに去り、大石もリングを降りると、勝俣はALL OUTの竹下、彰人の迎えを受けて退場。勝俣はさっそく、直後のセミファイナルでDAMNATIONの襲撃を受けたALL OUTを、ユニットTシャツ姿で救出し、新たな道を歩み出した。

イケメンが“男色地獄”で白目……収束不能で試合ストップ

ディーノがイケメンを“掘り”まくると、失神白目状態に……。日曜の昼間から男色地獄に惨劇となった 【写真:前島康人】

 男色ディーノ&石井慧介組vs黒潮“イケメン”二郎&ジョーイ・ライアン組という、キャラクター濃度500%の顔合わせは、Abema TV、DDTユニバースで無料生放送されているとは思えない危険度MAXの展開の末、収拾不能の無効試合となった。

 WRESTLE-1所属ながら、アウェーとは思えない大「イケメン」コールに迎えられた黒潮が、たっぷり時間をかけて観客をじらしまくると、ディーノもいつものように男性客を襲いながらリングイン。ディーノは「イケメン」と名がつけばレーダーが発動してしまうのか、開始早々、黒潮のタイツに手をかけ、リップロック、男色ドライバーを発射。なおも黒潮を執拗(しつよう)につけ狙うが、黒潮も尻を出したままケブラーダを敢行する思い切りの良さを見せ付ける。だが、その後も黒潮に悲劇は続き、ライアンの股間で熟成され、ディーノの地獄門エキスをトッピングされたロリポップを口に突っ込まれると、たまらず失神。すると、ディーノはリング上にうつぶせ状態で倒れた黒潮のタイツをヒザ下までずり下げ、ひたすら“掘り”始めたため、場内は絶叫。白目をむいた黒潮と、その上で無心に腰を振るディーノという、日曜の昼間にはふさわしくない光景が、全世界に配信されてしまった。頼みの綱の松井レフェリーまでもが、ロリポップ誤爆で失神してしまい、見かねた今林久弥APが試合をストップした。

両国大会のカードが続々決定 DAMNATIONがムタと合体!

DAMNATIONは両国でのムタとの合体を表明するなど、続々とカードが決まっている 【写真:前島康人】

 試合後、ライアンが3.25両国でコルト・カバナとの一騎打ちを、また、スーパー・ササダンゴ・マシンが黒潮との一騎打ちを表明。今林APは、ササダンゴに対し「せっかくアイアンマンのベルトを持っているなら、芸能人とか、いろいろ防衛戦をやってほしい。週2回がノルマ。これをクリアできれば、両国でタイトルマッチをやってOK」と条件つきでOKを出した。

 また、両国でのグレート・ムタ戦が決定したディーノは、自身のパートナーにDDTの怪奇派・大家健を指名すると、石井も「ムタとやりたいです」と直訴。一方、対戦相手には、DAMNATIONの佐々木と遠藤が「オレたちDAMNATIONがムタのパートナーってことだよ。オレたちは地獄でムタに会ってきた。ムタはオレたちのペットみたいなもの。両国、覚悟しとけよ」と名乗りを上げ、6人タッグ戦のカードが正式決定した。

 3.2新木場大会より、カナダ人レスラー、イーサン・ペイジの参戦が決定。3.25両国大会にも出場する。これまでDDTマットで活躍したケニー・オメガ、エル・ジェネリコ、マイク・ベイリーに続く第4のカナダ人レスラーとして、大いに期待できそうだ。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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