18年はスペインサッカー界の鍵を握る年に 真価問われる代表、課題が山積みのリーガ
リーガが抱えるさまざまな課題
2大クラブとその他のクラブにある格差など、リーガが抱える課題は山積みだ 【写真:なかしまだいすけ/アフロ】
当のビジャールも、過去30年近くにわたって、ほとんど取材を受けたことがなかったメディアを集めて会見を開き、W杯出場権剥奪の危険性が「極めて深刻」であることを認めていた。とはいえ、それは各方面の利権が関わる問題なだけに、FIFAも簡単に決断できることではないだろう。
スペインフットボール界には再考すべき問題が他にも山ほどある。
バルセロナ、レアル・マドリーの2大クラブとその他クラブの間にある、大きすぎるテレビ放映権収入の分配率の格差はその1つだ。銀行や税務署が経営難のクラブに対して行ってきた負債の返済条件の優遇もそう。地方自治体が実際の価値より高額に土地を再評価し、資金繰りに困ったクラブから買い取ってきた救済措置もそうだ。他国のリーグではすでに解決されているたぐいの誤審を避けるべく、ビデオ・アシスタント・レフェリーやゴールラインテクノロジーの導入も、真剣かつ早急に検討しなければならない。
これらの課題も含め、18年はスペインフットボール界がこのまま牛の立場であり続けるのか、それとも闘牛士の側に回るのかを左右するターニングポイントとなるはずだ。
(翻訳:工藤拓)