武豊“神引き”キタサンブラック1枠2番 馬番、人気別成績ほか有馬記念データ予想
3歳・4歳・5歳でほぼ互角、6歳以上は苦戦
3歳、4歳、5歳ともに成績は互角だが、6歳以上は苦戦 【スポーツナビ】
2着、3着まで広げてみると、4歳馬が2着5回・3着2回(計7回)でトップとなり、続いて3歳馬が2着3回・3着2回(計5回)。一方、5歳馬は2着1回・3着3回(計4回)とやや成績が落ちるのが分かる。
以上から、データ上は3歳、4歳、5歳ともに実力拮抗ながらも、若さと勢いのある3歳、4歳馬がやや有利と言えそうだ。今年の秋シーズンは3歳馬の台頭に押される形で、4歳馬が影を潜めてしまった。“最強世代”の底力を年末に発揮したいところだが……。
ちなみに、6歳以上はこの10年で勝ち馬が1頭も出ておらず、2着、3着もわずか4頭のみ。データからは推奨しづらい(だからこそ一発大穴で狙えるとも言えるが……)。
なお、今年は牝馬が4頭出走しているため、牡牝別の成績にも触れてみたい。この10年、牡馬の8勝に対し牝馬は2勝。2着も3回あるため、全く馬券にならないわけではない。だが、連対した牝馬5頭の内訳がダイワスカーレット(07年2着、08年1着)、ブエナビスタ(09年2着、10年2着)、ジェンティルドンナ(14年1着)という、日本競馬史に名を残す名牝たちだ。今年出走を予定している牝馬を見ると、それら名牝たちには及ばないか。ただし、ミッキークイーンは昨年、0秒4差の5着と健闘している。今年の宝塚記念では3着に入った実績もあり、一発を狙える能力は秘めていそうだ。
馬券の中心は今年もジャパンカップ組か
総合的に見るとジャパンカップ組が馬券に多く絡んでいる 【スポーツナビ】
天皇賞・秋組、菊花賞組が3勝で並び、それに続く2勝を挙げるのがジャパンカップ(JC)組。性齢別データ同様に、勝ち馬数で言えばこちらも三つ巴の様相だ。ただし、2着、3着馬の数を見ると、2着・3着ともに5回のJC組が圧倒している。その上、今年は菊花賞からの直行組が不在であり、また、天皇賞・秋組もサクラアンプルールの1頭のみ。そうしたメンバー構成からも今年は必然的に馬券の中心はJC組となりそうだ。
別路線組は2勝だが、うち1勝は凱旋門賞から直行した13年オルフェーヴルだけに度外視するとして、注目したいのはもう1勝のアルゼンチン共和国杯組。これは記憶にも新しい一昨年の勝ち馬ゴールドアクターのローテーションだ。今年、これと同じローテで臨むのが、ダービー2着馬の3歳スワーヴリチャード。初の古馬相手となった当レースで見せたパフォーマンスは素晴らしく、またダービー馬・レイデオロがJCで勝ち負けを演じたことから、スワーヴリチャードも古馬GI級と真っ向勝負できる実力の持ち主と判断していいだろう。同馬の活躍次第で今後、アルゼンチン共和国杯から有馬記念というローテは新たなトレンドとなるかもしれない。ただし、実績のある広い左回りの東京コースから、今度は皐月賞6着と苦杯をなめたタイトな右回り中山コースに替わるのがどうかだが……。
4コーナー5番手以内が好成績も、逃げは苦戦
有馬記念は4コーナー5番手以内が必勝パターン 【スポーツナビ】
6番手以降も勝負にならないわけではなく、2着の数は「2〜5番手」と同じ4回なのだが、1着数は2回と大きく水を開けられている。11番手以降の直線一気の追い込みとなると過去10年で勝ち馬はなく、2着1回、3着も2回という苦戦傾向だ。
このことから分かるのは、小回りコースの中山はやはりイメージ通り、4コーナーである程度前めのポジションにつけなければ勝負にならないということ。たとえ向こう正面では中団より後ろから進めていても、勝負どころでサッと動くことができる器用さと操縦性の良さが求められる。
ただし、先行有利と言っても、4コーナー先頭はこれまで1勝・2着1回・3着1回と、追い込み勢と大差ない成績であることは注意しておきたい。逃げの一手も考えられるキタサンブラックの出方には注目だ。