種牡馬傾向と近2年の厩舎別成績がカギ!? 朝日杯データ推奨はダノンPと藤沢和厩舎

JRA-VANデータラボ

近3年の結果と今開催の阪神芝マイルの傾向、厩舎別成績

 先週の阪神JFは新種牡馬オルフェーヴル産駒のラッキーライラックが勝利し、3戦3勝での初タイトル制覇となった。今週は同じく阪神芝1600mで朝日杯FSが行われる。中山から阪神開催へと替わって今年で4年目、昨年は関東馬のサトノアレスが優勝している。今回のデータde出〜たは、阪神開催となった近3年の結果と今開催の阪神芝マイルの傾向、近2年の同コースにおける厩舎別成績から朝日杯FSに迫っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

近3年の朝日杯FSの3着以内馬一覧

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まず表1は近3年の朝日杯FSの3着以内馬一覧。14年のみやや重で行われているが、勝ちタイムを見ると1分34秒3〜35秒9と時計が掛かっている。前半800mのペースがそれほど速くならないことも要因としてあるが、平均〜スローペースでもレース上がりは34秒台で極端な上がり勝負にはなっていない。33秒台の上がりを使ったのは一昨年の勝ち馬リオンディーズのみで、差し・追い込み馬でも34秒台前半というケースが多い。

 人気では昨年は上位人気馬が揃って敗れて、6番人気サトノアレスが勝利。2着に7番人気モンドキャンノ、3着に12番人気ボンセルヴィーソが激走する波乱となった。近3年ともに10番人気以下の人気薄が1頭ずつ好走しており、レースの傾向として伏兵にも注意しておきたい。

近3年の朝日杯FSの枠順別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は近3年の枠順別成績。大外の8枠に入った馬が一昨年のリオンディーズ、昨年のサトノアレスと近2年続けて勝利している。7枠の馬も3着2回があり、外枠優勢の傾向が出ている。なお、1枠の馬は14年ダノンプラチナが勝利。4枠の馬からは好走馬が出ていなかった。

近3年の朝日杯FSの前走クラス別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は前走クラス別成績。前走500万下だった馬が14年ダノンプラチナ、昨年のサトノアレスと2勝をあげている。これら2頭は前走東京芝1600mの500万下で勝利をあげていた。その他の1勝は新馬戦組で一昨年のリオンディーズが勝利している。

 前走オープン・重賞では前走G2組が勝ち星こそないものの、2・3着に入るケースが多い。デイリー杯2歳S組は【0.2.1.6】で好走馬は前走4着以内、京王杯2歳S組は【0.1.1.8】で好走馬は前走3着以内に入っていた。前走オープン特別組・前走G3組からは連対馬が出ていないが、サンプル数が少ないだけにこれだけで軽視するのは危ないといえそうだ。

近3年の朝日杯FSの前走距離別成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は前走距離別成績。表に黄色で強調したように前走1600mだった馬が2勝をあげ、複勝率31.6%と優秀だ。昨年も1・3着が前走1600m組だった。前走2000m組の1勝は前走新馬戦だったリオンディーズ。わずか2戦目で制している同馬は稀有な存在といえるだろう。なお、前走1200m組・前走1800m組から3着以内馬が出ていない。

近3年の朝日杯FSの種牡馬別成績

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表5は近3年の種牡馬別成績。ディープインパクト産駒は14年ダノンプラチナ、昨年のサトノアレスと2勝している。表3・表4で示したように両馬は前走東京芝1600mで勝利をあげていた。また、キングカメハメハ産駒は一昨年にリオンディーズが勝利し、エアスピネルが2着に入っている。これら上位2頭の種牡馬の産駒が好成績をあげている。

 2・3着馬を出したキンシャサノキセキ〜クロフネはパワータイプの種牡馬といえるのではないか。スピードや瞬発力よりも、直線に坂があって時計が掛かる阪神コースをこなすパワータイプの種牡馬の産駒から好走馬が出ているようだ。

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