9頭身美女・熊江琉唯のランチャレンジ ベスト更新に挑んだ3カ月を密着レポ

内田英利

後半を意識してハードトレを敢行!

快調なペースで、ランニングする琉唯さんは、早くも、ステージを上げてのトレーニングメニューに。コース中、琉唯さん御自身が掲載されているポスターが、現れることも。 【写真提供:内田英利】

 琉唯さんへのランニング指導スタート時は、私が以前連載させて頂いた「ゼロから始めるランニング」でも述べたように、男性の初心者レベルである時速6.5〜7.0キロのペースで約20分、距離にして約3.0 km〜5.0 kmを走って、脚力チェックがてらラン。

 こちらのスピードや時間、距離は、さすが自主トレをこまめにしていた琉唯さんだけに楽々クリア。であれば話が早い! という訳で、少しレベルを上げた練習メニューに。それは、スピードを上げずに、ハーフマラソン完走に必要な脚の持久力作りへと、1.0 kmあたり5分50秒前後で約30分ラン。約5.0 km〜7.0 kmを走るという、少しだけステージを上げてのランニング指導となりました。

渋谷のスタジオ周辺でランニング時に出会うサンセットも、なかなか、絵になります。 【写真提供:内田英利】

徐々に距離を伸ばし、脚の持久力を作っていきます。 【写真提供:内田英利】

股関節の可動域を目一杯使う、パワフル・ニーアップ! なかなかのハードさです。 【写真提供:内田英利】

 本番まで、週2日のランと、ボディメイクのトレーニングをプラスして、本格的なトレーニングを継続。そして今回、琉唯さんに課題として取り組んで頂いた、ベストタイム更新のための必須のトレーニングとして、股関節周辺の筋肉に“爆発的”な力を養うというトレーニングを加えました。

 そのトレーニングとは……ランの動作に出てくる“腕振り”をしながら、股関節の可動域を目一杯使う、パワフル・ニーアップというもの。後ろに踏み込んだ脚の膝を、前に思い切り上げ、曲げた膝の位置を胸まで持っていくというもの。

見本を見せる私も、何回か行っただけで、息が上がります。。。 【写真提供:内田英利】

【写真提供:内田英利】

 こちらを、ランニングの前後で、60秒を1セットとして、その日の体調と相談しながら左右計2セット以上を行う、息も切れる、多少ハードな内容になります。

 こちらを取り入れた理由はというと……琉唯さんは、前回のハーフマラソン参加時、最後に約3.0kmに渡る上り坂で、足が上がらず動かなくなり、徐々にペースダウンした経験があったからなのです。

 琉唯さんは、モデル経験で培われた根性で、何とか足を止めずに気力を振り絞って坂道を駆け上がったものの、大変苦い経験をしているからなのです。

 今回は、高低差が少ないフラットなコースに変わったものの、前回のペースダウン対策として、脚を上げ続ける能力を身に付ける事を課題として取り組んで頂きました。

 3ヶ月のトレーニング期間では、徐々に距離を伸ばし、ペースも自己ベスト更新ペース(1.0kmを5分50秒)のイーブンぺースを保ってランニング。大会が近くなってくると、“締め”ランとして、皇居をハーフマラソンとほぼ同じ距離を走るなどして、自信を付け、本番に臨みました。

レース前は、今までよりも、ほんの少しペースを上げた長距離ランに、皇居でチャレンジしました。皇居での長距離ランを重ねる度に、琉唯さんも徐々にベストタイム更新に向けて、自信を付けていったようです。 【写真提供:内田英利】

前半10kmは想定通りのイーブンペース

【写真提供:内田英利】

 そして、いよいよ「グアム ココハーフマラソン 2017」の当日を迎えました。

琉唯さんの表情にも、緊張感が。 【写真提供:内田英利】

それでも、今回の琉唯さんには、多少余裕も感じられ、緊張を楽しんでいる様子。 【写真提供:内田英利】

琉唯さんは、スタート直後にダッシュしたランナーの雰囲気に飲まれる事もなく、マイペースでラン!……最初の5.Okmを走り終えました。 【Photo by Miyuki Ito】

 琉唯さんは、直前まで撮影や取材が入り、大会2日前の10月27日(金)にグアム入り。グアム入り後は、ビーチでの撮影もあったせいか、暑さや湿度には慣れた様子で、レース本番に臨みました。

 当日のスタートは早朝4時。気温28度、湿度65%……スタート直前、琉唯さんの表情は、笑顔の中にも緊張感が。でも、今年は国内でのランニングトレーニングの充実感がそうさせるのか、多少余裕も感じられ、緊張を楽しんでいる様子。そうこうしているうちに、カウントダウン! 3・2・1、GO!……2時間後のゴールを目指し、琉唯さんを含む約2,000人ものランナーがスタートゲートを一斉に飛び出して行きました。

折り返し地点。さあ! 残り半分! 【写真提供:内田英利】

 昨年まで恒例だった、スタート直後の急な上り坂が無く、スタート直後からフラットな路面が続くため、私は琉唯さんが最初からスピードを上げて走ってしまう事を危惧していましたが、今年の琉唯さんは昨年出場した経験を活かし、スタート直後にダッシュした多くのランナーの雰囲気に飲まれる事もなく、マイペースで、最初の5.0kmを走り終えました。

 琉唯さんとは、スタート直前に再確認した通り、2.0kmごとのエイドステーション(給水所)で、水分不足や栄養不足を事前に補うため、水かスポーツドリンクを必ず摂ろう!と決めていた通りに実行しました。

 ほぼ、自己べストタイムを更新するペースで、順調にラン。10km地点も、ほぼイーブンペースで通過し、折り返し地点。さあ! 残り半分!……後は、今来た道をゴールまで戻るのみ。

サンライズの中、笑顔でゴール! タイムは……

ゴール前のサンライズ!……言葉では言い表せない位の美しさです! 【写真提供:内田英利】

 折り返し地点を過ぎてからは、海岸からの向かい風が、スリムな琉唯さんの身体に微妙な抵抗感を与えました。ここで、勇気を持って少しだけペースダウン。今は辛抱のしどころ! と、余計な体力の消耗を避け、向かい風が弱まるのを期待しつつ、出来る限り脚を前に運んでペースを一定に保ちました。

琉唯さんは、スピードを落とす事無く、最後まで、ペースを乱す事無く走り抜き、いよいよ、ゴールへ! 【写真提供:内田英利】

 すると、どうでしょう?……願いが叶ったのか、向かい風も弱まったはありませんか! また、沿道では、ローカルのボランティアの皆さんが「Keep Going!」と、ゴールに向かって走り続ける琉唯さんを励ます歓声も一段とボリュームアップしていました。

 心持ち琉唯さんのペースも上がり、さぁ、締めは、ゴールまで延々と続く緩やかな上り坂を上るだけ! と思いきや……今年からは、ランナーの皆さんの“関門”でもある上りが無いんです!!!

 琉唯さんも、昨年“魔の”上り坂を経験しているだけに、最後の上り坂が無いと分かったとたん、日本での練習の成果をフルに発揮すべく、最後の3.0kmをハイペースでラン! 高いテンションも維持し続け、一旦上がったスピードは落ちる事無く、最後までペースを乱す事無く走り抜きました。

【写真提供:内田英利】

 サンライズの中、笑顔でゴールした琉唯さん。果たしてタイムは?……

 お見事! ベストタイムを、2分以上も縮める、2時間3分11秒でゴール! しかも、女子全体で21位と、琉唯さん自身が持っている“ラン力”を十二分に発揮出来た、ベストな結果に終わりました。

琉唯さんは、ベストタイムを、2分以上も縮める、2時間3分11秒でゴール!女子全体で21位に。おめでとうー! 【写真提供:内田英利】

 琉唯さん、大変お疲れ様でしたー!

 ランナーにとって、日本国内のレースよりも格段にタイムが落ちるといわれる中、ランニング歴1年半の琉唯さん、エイドステーションでもほぼ歩かず、1キロ5分40秒前後のペースを維持してハーフマラソンを激走!は、本当にお見事でした。

琉唯さん、更なるタイム更新を誓う

グアムランの大先輩:生田さんと、バナナで乾杯! 生田さんとは、2010年以降、毎年グアムでお会いするラン仲間。次回は、18年4月のユナイテッド・グアムマラソンでお会いする予定です。 【写真提供:内田英利】

 琉唯さんのサポート・ランナーの役目を無事に終えた私は、レース後のブースで、バナナやオレンジを賞味してリカバリー。スタート地点の首都アガニアに戻ってきた、ローカルランナーの皆さんと笑顔で「Good Job!」の輪に交じったのでした。

ローカルランナーのチームと、笑顔で「Good Job!」……とてもフレンドリーです! 【写真提供:内田英利】

ベストタイム更新にもチャレンジできる、海外“旅”ラン……大いにアリです! 【写真提供:内田英利】

 ちなみに、今回参加した「グアム ココハーフマラソン 2017」は、日本からたったの3時間半で行ける、リゾート地で行われる大会。しかも、時差はたったの1時間しかありません。ローカルの人々の温かさにも触れられるグアムは、週末の土日を含めて3泊4日で大満喫の、ベストタイム更新にもチャレンジできる“旅”ランです。

琉唯さんは、帰国後も、間を置かずに、早くもランニングトレーニングを再開!……次のレースに向けて、練習に取り組んでいます。 【写真提供:内田英利】

 ちなみに、今回、私が伴走したハーフマラソン(20.0975km)はちょっと厳しいかも! という方にも、10kmラン、5kmランもありますから、気軽に海外ランが楽しめます。

 来年は、時期を秋から冬に移し、2018年12月2日(日)に開催予定です。琉唯さんも、グアムを御自身の“ラン力”測定会として、更なるタイム更新を誓うのでありました。
(Photo by Miyuki Ito/写真提供:株式会社アイズ、内田英利)

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著者プロフィール

1971年生まれ。茨城県出身。フルマラソン歴15年。ベストタイムは2 時間45 分01 秒。 グアム ココハーフマラソンは、2009年から6年続けて、ツアー参加者のペースメーカーとして出場。 2016年4月、グアムインターナショナルマラソン2016では、近畿日本ツーリスト主催のツアーに、オフィシャル・トレーナーとして帯同。「Yahoo! JAPAN スポーツナビDo!」にて「マラソン初心者のためのコア・トレーニング」を連載中。分かりやすいトレーニングを動画で紹介し好評を得ている。

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