吉田麻也「本当にアホなことをした」 国際親善試合 ブラジル戦後のコメント
吉田は「本当にアホなことをしてしまった」と1失点目のPKにつながるファウルを悔やんだ(右から2人目) 【写真:ロイター/アフロ】
1失点目のPKにつながるファウルを犯した吉田麻也は「ゲームを台無しにしてしまうようなミスだった」「本当にアホなことをしてしまった」と試合を振り返った。この試合が自身初めての体験でPKの判定が取られたビデオ・アシスタント・レフェリーについては、「こういう接触でファウル、PKを取られるんだ」「次につなげていければいい」と教訓を口にした。また、長谷部誠も「早い時間に失点をしてしまって、自分たちのゲームプランが多少なりとも崩れた」「もったいないゲームをした」と悔しさを口にした。
吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)
(1失点目のPKにつながるファウルは)こういう大事な試合で、すごくインテンシティーを高くいこうとしてる中で、ゲームを台無しにしてしまうようなミスだったなと思います。本当にアホなことをしてしまったなと思います。
(直前に槙野智章が滑り込んでCKにしたが、少しほっとした?)フェルナンジーニョにブロックされていたんですよね。それをはがそうとしたら、必要以上に振りほどいてしまいました。前半の立ち上がりに失点をしないでしのごう、というのがプランだったので、本当にアホな、もったいないことをしてしまったなと思います。
僕はビデオ判定が初めてだったので、すごく教訓になりました。こういう接触でファウル、PKを取られるんだなというのは把握できました。ドイツの選手とかから言われていたので、もっと慎重にいくべきだったと思います。本番前にこれができていて良かったなとポジティブに捉えることもできるし、さっき言ったように本当に愚かなことをしてしまったというふうにも判断できる。ただ、次につなげていければいいかなと思います。
(いい感じで試合に入っていたように思えたが、途中で怖がってしまった?)相手もスロースタートだったので、ボールもつけられていたし、前を向けるシーンもたくさんありました。やっぱり、ちょっと勇気を持てなかったというのはありますね。よくあり得ることだと思いますけれど。そういうチームと戦うと毎回そうなるので、常にこういうレベルの相手とやれるようになっていかないといけないと思います。
(勇気とは前を向く勇気?)前にボールがなかなかいかなかった。後ろでボールを回していたけれど、前にいかないと取られる可能性がある。チャレンジのボールがなかなか出せない。横パスだったり、ドリブルで横につっかけて、3失点目がそうですけれど(相手の)カウンターにもバタついてしまって、人数は戻って来ているんだけれど、人をつかまえ切れていなくて失点してしまう。カウンターでバタついてしまったなと思います。
もっと全然やれるんじゃないかな、というのは個人的には思いました。相手が後半抜いたとか、前半のスタート時点で100%で来ていなかったというのはありますが、もっとできていいんじゃないかなと。自信を持っていつも通りのパフォーマンスを出せれば、もっと良いパフォーマンスを出せたのではないかと思います。
長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)
非常に評価のしづらいゲームと言いますか、個人的な感想としてはちょっともったいないゲームをしたのかなというのはあります。早い時間に失点をしてしまって、自分たちのゲームプランが多少なりとも崩れた部分はあります。後半は確かに自分たちも前からハメて良い形を作れたと思いますが、もう少し本気のブラジルにそれをもっともっとチャレンジしたかったなというのはありました。
立ち上がりから悪くはなかったと思います。前からいこうと話をしていて、最初の5分、10分はしっかり前からいけていましたし、そこでいい形でボール取ってというのがあったので悪くはなかったと思います。PKと2失点目もセットプレーのこぼれからですけれど、ああいう細かい部分でのシュートを決めるところの差はやっぱり感じます。そして、失点をしてからの前半で、自分たちから「点を取りにいきたい」と前からいくのか、しっかりブロックを作るのかという部分で統一し切れなかったです。
個人的には責任を少し感じています。前からいった時にけっこう(ボールを)取れていたので、それを続けたいと思う反面、あまりよくないボールの失い方をした時のカウンターでかなりやられていた。もう少しブロックを引いてやってもよかったのかもしれないです。カウンターはブラジルの真骨頂なので。
槙野智章(浦和レッズ)
槙野(20番)は自身のゴールを「大事な一発だった」とコメント 【写真:ロイター/アフロ】
(前半と後半をそれぞれ振り返って)前半と後半の入りで大きく変えたのは、自分たちからアクションを起こせたのが後半。前半は慎重に、受け身に入ってしまったのもあるんですけれど、ビデオ判定でPKを取られてしまいました。吉田選手を含め、後ろの選手で前半の早いうちに失点をしないようにというのを心掛けて入りました。
(失点が早かった影響は)前と後ろの意思疎通は常に声掛けていました。2失点しようと大崩れすることなく、自分たちからアクションを起こそうとしましたが、相手も質が高いですし(前半の)45分が終わってしまった。ハーフタイムに、「大事な試合だからこそ楽しんでいこう」と長友(佑都)選手が言っていました。自分たちから受け身にならずに、アクションを起こしていこうと入った後半。フレッシュな選手も入って、前からアクションを起こせたと思います。
(プレスをハメにいったがはがされた?)前にハメにいったけれどはがされたシーンはたくさんありました。相手のチャンスは自分たちが攻撃して奪われた瞬間からのカウンターがかなり多かったので、前と後ろのバランスを含め、前半からもう少し良いバランスでできればよかったです。たら、ればですけれど、もう少しオーガナイズが必要だったと思います。
(得点で一矢報いたが)監督含めスタッフから、ブラジルのセットプレーの守備の映像をかなり見させてもらっていたんですけれど、僕が入っていったところ(ファーサイドの守備)がルーズなのは分かっていました。井手口(陽介)選手からやっと(ボールが)きたので、うまく入れたかなと思います。
杉本(健勇)選手(のゴール)もオフサイドになりましたけれど、チームとして0−3で終わるより、「自分たちはまだ死んでいない」という意味でも、大事な一発だったと思います。けれど、3失点していますし、もっとできたと思います。